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自作PCにWindows 8.1を導入した (2)

前回: 自作PCにWindows 8.1を導入した

Arch LinuxとWindowsのデュアルブート

自分がArch Linuxを入れる時に使ったブートマネージャーはrEFIndだった。そのコンピューターに追加でWindowsを入れると、Windows Boot Managerがハードディスクのどこかにインストールされてそれが使われるようになる。が、それだと起動時にOSを選択できないので、ブートマネージャーの選択をrEFIndに戻す。ブートマネージャーを選ぶには、ファームウエア(UEFI?)の側でブートデバイスを選ぶ要領でやればよい。自分が使っているGIGABYTEのマザーボードだと、電源投入直後にF12を押すとブートデバイスを選択する画面が出るので、そこでrEFIndを選択した。

rEFIndの画面には、起動できるOS(今は2種類。OSのインストールDVDを入れるとそれも選択肢に現れる)の一覧が表示されるので、それで選べばよい。

ハードウエアクロック

Arch Linuxをインストールした時、ハードウエアクロックはUTCで設定したが、Windowsではデフォルトで地方時(local time)を使う(?)ので、日本だと9時間ずれた時間がWindows上に表示される。

この問題については、Arch Wikiの記事に書いてある(日本語記事)。記事に従ってレジストリをいじればよい。Windowsによる時刻同期は、よくわからないが切った方がいいらしい。

ソフトウエアのインストール

コマンドラインで使えるWindows向けのパッケージマネージャーであるところのChocolateyを入れてみた。そうすると、管理者権限のあるコマンドプロンプトとかPowerShell上で

choco install virtualbox
choco install GoogleChrome
choco install gimp

という具合でソフトウエアを導入できる。便利。

デュアルブートじゃなくて仮想化で同時に使いたい

先に書いたように、起動時にWindowsかArch Linuxかを選択すれば、どちらか一方のOSを起動できる(デュアルブート)。が、時代は仮想化だ(?)。Windowsを立ち上げつつLinuxも使う、あるいはその逆をやりたい。それも、新しく仮想マシンにLinuxをインストールするのではなく、既に物理ハードディスクにインストールしてあるLinuxを使いたい。

普通、仮想化ソフトウエアでOSを動かすときは、ゲストOS用のハードディスクの実体はホストOSのファイルシステム上に作られる数十GBのファイルになっているが、その代わりに物理ハードディスクを直接ゲストOSに割り当てたい。

VirtualBoxの場合はこの辺の手順でそれができるらしい。が、なぜかうまくいかなかった。どういうエラーが出たかは覚えていない。

そういえば今回インストールしたのは8.1 Pro (x64)なので、Hyper-Vというやつが使えるはずだ。試してみようということで、
コントロールパネル > プログラム > プログラムと機能 > Windows の機能の有効化または無効化
でHyper-Vにチェックを入れ、再起動。この辺の記事を参考に設定しようとしたが、物理ディスクをオフラインにする手順のところで詰まった。具体的には、
コンピューターの管理 > 記憶域 > ディスクの管理
で、Arch Linuxが入っているディスク0をオフラインにしようとしたら、「現在のシステムディスクまたは BIOS ディスク 0 上のディスク属性は変更できません。 」というエラーが出た。EFIが入っているディスクだからダメなのか。よくわからん。

続きはまた今度。

IIJmioの格安SIMを1ヶ月間使ってみた感想

IIJmioの格安SIMを買ってから1ヶ月が経ったので、実際に使って生活した感想を書く。

端末

結局Pocket WifiのGL02Pで使い続けている。前の記事でも書いたように、この端末はSIMフリーで、APNを設定すればドコモのMVNOでも使える。SIMの大きさは標準SIMだが、microSIMでもアダプタなしで騙し騙し使える。自分の生活圏では、ほとんど3Gしか掴まない。LTEの表示が出る場所(つまり、ドコモのLTEの1.7GHz帯の電波が飛んでいる)も一部にはあるようだ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERAスクリーンショット 2014-11-06 0.17.43

利用状況

家にいる時は家の固定回線があり、大学にいる時は(建物によっては)学内無線LANが使えるので、モバイル回線にお世話になるのは、このどちらでもない場所となる。駅や電車内とか。ただし、電車通学ではないので通学中は使わない。

というわけなので、普段の生活の中で、家と大学だけで過ごす日はまったくモバイル回線を使わない。そういうわけで、日によってばらつきが大きく、(b-mobileやOCNにあるような)高速通信の容量が1日あたりで決まっているプランよりも、今回選んだ、高速通信の容量が1ヶ月あたりで決まっているプランの方が向いている。

利用量は多い日で100MBを超える程度。まったく使わない日も多いので、先月は一ヶ月の利用量が2GBに届かず、700MBくらい余った。なので、常に高速通信ONで問題なさそうである。まあ、これは外出先で容量を食うサービス等を利用していないからだろう。動画の視聴や、リモートデスクトップ、VNCはやっていない。外出先でのアプリのアップデートは避けたいと思っている。

今後

これからどうするか。先の記事にも書いたように、今持っている端末がアレなので、新しい端末を入手したい。iPhoneを買うか、Android端末か、モバイルルーターか。

自分の中ではNexus 5が有力候補だったが、調べたところFOMAプラスエリアに完全対応していないようで、そこが不安要素になっている。

あと、メインのドコモ回線をどうするかも悩む。今はFOMA契約で、ガラケーで使っているが、今後どうするか。

日記終わり。

自作PCにWindows 8.1を導入した

1年半前にパソコンを自作したのだが、今まではLinux (Arch Linux)だけを入れて使ってきた。だが、何となくWindows環境の必要性を感じたので、Windows 8.1 Pro (DSP版)を買ってきてインストールすることにした。無印じゃなくてProにしたのは、リモートデスクトップを使いたいというのが主な理由だ。

そのパソコンに入っているHDDは手持ちの物の再利用(前はMacBookに入っていたが、容量が狭くなり換装したので余った)で、潤沢に容量があるというわけではなかったので、HDDも新しいのを買った。

インストールだが、特に何の問題もなかった。DVDから起動して、(新しく導入した)HDDを選択して、おわり。Microsoftアカウントの名前はローマ字にしていたので、ホームディレクトリの名前はローマ字になった。

とりあえず導入したソフトウエアは

  • Firefox
  • Dropbox
  • iCloud for Windows
    • ついでにBonjourが入るので他の端末から ホスト名.local で参照できるようになる

で、明日以降もっとほかのソフトウエアとかも入れて環境を整えたい。

…と思ったが、Arch Linuxを起動できるか確認していない。Arch Linuxの時はrEFIndを使っていたが、WindowsのUEFI事情はよく分からない。明日以降なんとかしたい。Arch Wikiのこのへんが参考になるだろうか。

GIMPとゲームパッド on Linux

フリーのペイントソフト、GIMPをゲームパッドで操作したい。いわゆる「左手デバイス」とかいうの。まあ自分はそんなにお絵描きするわけじゃないんだけど。

ここの話はLinuxでの話で、WindowsとかOS Xとかは知らん。

手持ちのハードウエア

  • パソコン(自作のLinux機)
  • USBゲームパッド(エレコムのやつ)
  • ペンタブ(Wacom Bamboo CTH-661)(今回の主役ではない)PA250017

試した手順

1. メニューの「Edit > Preferences」を選択。

GIMP: Edit > Preferences

2. Preferences ダイアログの Input Devices > Input Controllers を選択

GIMP: Preferences > Input Controllers

3. Available Controllers の Linux Input を選択し、→ボタンで Active Controllers に追加。

GIMP: Configure Input Controller

4. Configure Input Controller ダイアログが出てくるので、Deviceとして PC Game Controller を選択。

GIMP: Configure Input Controller (PC Game Controller)これで、

  1. Grab eventをクリック
  2. ゲームパッドのボタンを押す
  3. Actionを割り当て

という感じでゲームパッドのボタンにGIMPの操作を割り当てることができる…と期待したがそうはいかなかった。ゲームパッドのボタンを押しても何も起こらない。Dump events…にチェックを入れてターミナルの出力を見ると、ボタンを押した事自体は認識されてはいるようだ。なぜだ。

GIMPのソースコードをいじる

しかたがないからGIMPのソースコードを見ていじくろう。GIMP Developer WikiHacking:Building/Linuxを参考にして、ソースコードをgitでチェックアウトする。

Linux Inputに対応するソースはどこだろう。gimp/modules/ が怪しい。見てみると、gimp/modules/controller-linux-input.c というソースファイルがある。これか。

ファイルの頭の方に static const LinuxInputEvent key_events[] という変数の定義がある。Configure Input Controllerダイアログに出てきたボタンの名前はこれか。ゲームパッドのキーを押したときにターミナルに出てくるログと、<linux/input.h> で定義されている定数の値を参考にしながら、BTN_*** に対応する定義を追加する。

差分としてはこんな感じになった。

diff --git a/modules/controller-linux-input.c b/modules/controller-linux-input.c
index 8759d10..de72332 100644
--- a/modules/controller-linux-input.c
+++ b/modules/controller-linux-input.c
@@ -81,8 +81,20 @@ static const LinuxInputEvent key_events[] =
{ BTN_GEAR_DOWN, "button-gear-down", N_("Button Gear Down") },
#endif
#ifdef BTN_GEAR_UP
-  { BTN_GEAR_UP,   "button-gear-up",   N_("Button Gear Up")   }
+  { BTN_GEAR_UP,   "button-gear-up",   N_("Button Gear Up")   },
#endif
+  { BTN_TRIGGER,   "button-trigger",   N_("Button Trigger")   },
+  { BTN_THUMB,     "button-thumb",     N_("Button Thumb")     },
+  { BTN_THUMB2,    "button-thumb2",    N_("Button Thumb 2")   },
+  { BTN_TOP,       "button-top",       N_("Button Top")       },
+  { BTN_TOP2,      "button-top2",      N_("Button Top 2")     },
+  { BTN_PINKIE,    "button-pinkie",    N_("Button Pinkie")    },
+  { BTN_BASE,      "button-base",      N_("Button Base")      },
+  { BTN_BASE2,     "button-base2",     N_("Button Base 2")    },
+  { BTN_BASE3,     "button-base3",     N_("Button Base 3")    },
+  { BTN_BASE4,     "button-base4",     N_("Button Base 4")    },
+  { BTN_BASE5,     "button-base5",     N_("Button Base 5")    },
+  { BTN_BASE6,     "button-base6",     N_("Button Base 6")    },
};

static const LinuxInputEvent rel_events[] =

あとは、さっきのWikiの手順にしたがってGIMPをビルドする。すると、さっきスクリーンショット付きで説明した手順で、ゲームパッドのボタンにGIMPの操作を割り当てることができる。

とりあえず気づいた点は、ボタンを押すときと離すときで2回操作が実行されるのと、ゲームパッドのボタンじゃなくて倒すやつには反応しないこと。既存のソースコードの見よう見まねじゃなくて、ちゃんと調べてコードを書かないといけない気がする。そもそもこのLinux Inputというやつはどのぐらい使われているんだろうか。これは意図した動作なのだろうか。

あと、自分の手持ちのゲームパッド1個で試したが、他のゲームパッドではどうなるのか。この辺の問題が解決したらパッチを投げるかもしれない。その前に開発コミュニティーの雰囲気とかつかんでおきたいが。パッチを投稿するにはBugzillaにBug(?)を登録してそれに添付する感じだろうか。この辺の手間を思うに、GitHubのPull Requestという仕組みは偉大だ。

ペンタブのパッド(ペンタブの感知するエリアの横についてるボタン)に対する操作も、Linux Inputで扱えそうな雰囲気を感じたが、Wacomのドライバと競合するのか知らないがなにかうまくいかない。

IIJmioの格安SIMを買った

いままでイーモバイル(最近Y! mobileになったけど)のLTE回線でPocket WiFiを使ってきたけど、その2年契約が切れるのを機に、最近流行の格安SIMを使ってみることにした。

ドコモのMVNOでいわゆる「格安SIM」を提供しているのはb-mobileをはじめとして数社あるが、今回選んだのはIIJmioのデータ専用プラン。これまで使ってきたイーモバイルのデータ専用回線から移行するので、音声通話やSMSは必要ないと判断した。IIJmioを選んだ理由は、

  • 最近増量されて一番安いプランの高速データ通信容量が2GBになった。他社と比べてお得?(そこまで徹底的に調べたわけではないけど)
  • 対応した端末を使えばIPv6が使える!(21世紀になって十数年も経ったんだからいい加減IPv6を使ってもいいよね?)

あたり。まあ2年縛りとかはない(IIJmioの場合は高々2ヶ月程度の最低利用期間があるけど)ので、他社のが良いと思ったら気軽に乗り換えられる。

購入方法は、家電量販店で「IIJmioウェルカムパック」を買ってウェブで登録することにした。物理的な店舗で買えば、SIMカードが送られてくるのを待つ必要がない。買って帰って登録すればすぐに使えるようになる。また、月額料金とは別に初期費用的な感じでSIMカードが3000円ちょいするが、量販店だと定価より安く買える可能性がある。ビックカメラで買えば無料でWi2の公衆無線LANが使えるらしいが、まあ別にいいかなと思って普段使っている量販店で買った。

端末は、とりあえず手持ちの端末で使うことにした。手持ちの端末は

  • ドコモの古いAndroidスマートフォン
    • 古いやつなのでLTE非対応。
    • MVNOのSIMだとテザリングができない。
    • SIMカードのサイズはmicroSIM。
  • Pocket WiFi GL02P
    • 今までよく知らなかったが、イーモバイルの端末(最近の物を除く)は基本的にSIMフリーらしい。なのでドコモのSIMカードを挿しても通信できる。
    • ただし、ドコモの一部周波数帯に非対応。山間部で強い味方となるFOMAプラスエリアも使えないらしい。
    • 他のモバイルルーターに対してこれといった優位点はない。自分の手持ちっていうだけ。
    • まるまる2年使っているわけなのでバッテリーがへたっている。モバイルブースターなしでは使えない状態。
      • SIMカードのサイズは標準SIMなので、microSIMとかnanoSIMで使う場合はアダプターが必要。

あたり。まあそのうち良さげなモバイルルーターとか買うと思う。タブレットを買う時にLTEモデルを買っておけば良かったかなあと思ったり。

IPv6を使うには、端末として

  • Nexus 5/7みたいな一部のスマートフォン・タブレット
    • SIMロックされたものを含む多くのスマートフォンが、IPv4とIPv6を選べないらしい。
  • モバイルルーターだと、NECのAterm MR03LN (および旧機種?のMR02LN)
    • Aterm MR03LNは現時点のSIMフリーなモバイルルーターとしてはトップクラスに評判がいいっぽい。
    • Aterm MR03LNはBluetooth PANによるテザリングができる。Bluetooth DUNと違って、iPad/iPod touchでも使える。(iPhoneはネットワークアクセスを提供する側の機能しか実装されていないので使えないらしい。参考
  • ドコモの一部の通信端末でも使えるらしい?参考(2年前の記事だけど)

が必要らしい。IIJmioによる接続確認端末の一覧がここにある。

下調べはこれぐらいにして、実際に使ってみた感想だが、特筆すべきところはなかった。普通に期待通りというか。GL02Pで電波の掴みが悪いのは周波数帯のせいなのか自分の家の電波環境が悪いのか。ドコモのスマートフォンでテザリングができないので、主にモバイルルーターで使うことになるだろうか。日記終わり。

デジタル一眼レフカメラとスマートフォン、タブレットの連携

デジカメで撮った写真の転送については先の記事に書いた。この記事では、撮影時の連携について書く。デジカメと書いているが、ここに書くような連携に対応しているのはほとんどがデジタル一眼レフカメラだと思う。

携帯端末で詳細な設定をしながら撮影する(携帯端末にUSBホスト機能がある場合)

デジタル一眼レフとパソコンをUSBで繋いで連携させる話は知っているだろうか。デジタル一眼レフに繋いだパソコンでライブビューができたり、パソコンで設定をいじって撮影できたりするアレだ。もしも携帯端末がUSBホストに対応していれば、携帯端末で同じことができる。

USBホスト付きAndroid端末でデジタル一眼レフを制御する例はググるといくつか見つかったが、iPadでそれをしたという情報は見当たらなかった。iPadでは技術的に不可能なのか、それともAppleの制限が厳しくて許可されていないのか、あるいは単に誰もアプリを作っていないのかは知らない。ここでは、USBホストを搭載したAndroid端末での話をする。

Android端末に搭載されているのはmicroUSBポートなので、適切な変換ケーブルを介してデジタル一眼レフに繋ぐことになる。この用途に使えるAndroid側のアプリとしては、Canon製一眼レフ向けではDSLR Controller (BETA)(有償)というのが定番のようだ。他社製一眼レフカメラについては、少なくともNikon向けのものはアプリがあるようだ(Helicon RemoteはCanon製カメラと一部のNikon製カメラに対応。アプリは無料だが全ての機能を使うには有償のライセンスが必要)。

携帯端末を赤外線リモコンとして使う(携帯端末が赤外線通信に対応している場合)

多くのデジタル一眼レフカメラはワイヤレスリモコンに対応している。別途発売されている専用ワイヤレスリモコンを使えば、ワイヤレスでシャッターを押せるというわけだ。このワイヤレスリモコンは赤外線を使っているので、もしお手持ちの携帯電話が赤外線通信に対応していれば、わざわざ専用のワイヤレスリモコンを買わなくても携帯電話をワイヤレスリモコンとして使える可能性がある。

iPhoneが赤外線通信に対応していないのは周知の通りである。ではAndroid端末はどうかというと、赤外線通信に関するAPIはAndroid標準ではなくメーカーの独自機能になっている。シャープは赤外線通信・リモコンに関するAPIを公開(ここから参照)しているので、赤外線機能のついたシャープ製端末についてはアプリを作ることで端末を赤外線リモコンとして使えるようになる。

そのようなアプリはもうすでにあって、IRリモコン for DSLRNexRemoteがある。どちらも、カメラの方は複数のメーカーに対応しているが、端末の方はシャープのみである。

シャープ以外の携帯電話メーカーが赤外線に関するAPIを公開しているという話は聞かないので、シャープ以外の端末向けにこのようなアプリを作ることはできなさそうだ。古き良きフィーチャーフォン(ガラケー)はキャリアごとにその辺の仕様が決まっていたので、フィーチャーフォン向けのアプリでカメラ用のリモコンアプリを作ることは一応可能だろうが、実際にそういうアプリが存在するのかは筆者は知らない。

携帯端末本体に赤外線通信機能がなくても、イヤホンジャックなどを使って赤外線LEDを外付けすることはできる。イヤホンジャックに付けた赤外線LED向けのリモコンアプリを作ることは一応可能だろうが、あるのかどうかは筆者は知らない。

有線リモコンとして使う(…?)

デジタル一眼レフのリモコンとしては、赤外線リモコン以外に有線リモコンもある。しかし、有線リモコン用の端子は大抵メーカー独自なので、出来合いのケーブルを使って携帯端末と繋ぐことはできない。

ただ、もちろん電気的にはとても単純だと考えられるので、頑張ればスマートフォンなどのイヤホンジャックなどにつなげるケーブルを作ることはできるだろう。健闘を祈る。

その他

SmartTriggerという製品があって、iPhoneからデジタル一眼レフカメラのシャッターを押せるらしい。iPhoneとSmartTriggerの間はBluetooth LEで繋ぎ、SmartTriggerとデジタル一眼レフカメラは有線リモコンの端子、または赤外線で繋ぐようだ。

理想を言えば、カメラ自身がWi-FiまたはBluetoothに対応して、余分な機器なしに携帯端末と連携できるようになると良い。実際、最近の一部のカメラはWi-Fiに対応しており、スマートフォンと連携できるようである(参考)。

デジカメで撮った写真を外出先でスマートフォンに転送する方法まとめ

外出先で撮った写真をSNSなどにアップロードしたいとき、皆さんはどうしているだろうか。おそらく、ほとんどの人がスマートフォンやタブレット内蔵のカメラを使って写真を撮っていることだと思う。しかし、スマートフォンやタブレットのような携帯端末のカメラが貧弱なので、デジタルカメラで撮った写真をアップロードしたいという場合はどうだろうか。そういう時に使える方法をこの記事でいくつか紹介してみたい。この記事は個々の製品のレビューではないので、製品ジャンルの紹介と一般的なメリット、デメリットの列挙にとどめる。

カメラ本体がWi-Fi対応していれば多分最強なのだろうが、そういうカメラはまだ多くはない。なので、以下ではカメラに依存しない方法を見ていく。

タブレットや一部のAndroid端末の場合(携帯端末の種類に依存する方法)

携帯端末がUSBホスト機能を持っていれば話は楽だ。携帯端末にSDカードリーダーをつないでSDカードから読むか、カメラを直接USBでつないで写真を読み込める。パソコンに写真を取り込むのと一緒だ。

この方法が使えるのはiOSではiPadの仲間に限られる(iPhoneやiPod touchでは使えない)。Android端末では、タブレットは基本的に対応していると思う(例外はあるかもしれない)が、スマートフォンは機種に依存する。

iPadの場合は、30pin Dockの場合(初代~第3世代iPad)は純正のCamera Connection Kit、あるいはサードパーティーの類似製品(カードリーダーに加えてUSBコネクタを備えているもの、SDカード以外のメモリーカードにも対応したものを見かけた)がある。iPad mini、あるいは第4世代以降のiPadの場合は純正のLightning – SDカードカメラリーダーLightning – USBカメラアダプタが販売されている。Lightningコネクタに繋がるサードパーティー品はまだ見たことがない(秋葉原の路地裏で売られていた怪しげな品を除けば)。純正品はいずれも3000円程度である。写真を取り込む際は、カードリーダーにSDカードを差し込む、あるいはUSBでカメラを接続すると自動的に「写真」アプリが立ち上がり、写真を取り込むことができる。

Android端末の場合はスマホ対応を謳ったカードリーダーや変換ケーブルが販売されている。量販店で見かけたことのある人もいるだろう。安いものだと1000円を切っているものもある。AndroidにはSDカードやカメラから写真を取り込むアプリは(少なくともNexus 7の場合は)標準では付属しないようだ。Nexus Media Importerというアプリ(有償;Nexus Photo Viewerというアプリがお試しとして使えるようだ)がどうやら定番のようなので、筆者はそれを購入した。

この方法のメリットは、

  • 既存のメモリーカードを活かせる
  • カメラのバッテリー消費量は変わらない
  • 安価に済む

である。デメリットは、

  • メモリーカードを抜き差しする手間がかかる
  • 持ち歩く機器が増える
  • スマートフォンで使えるとは限らない

などが挙げられる。

それ以外の大多数の場合(携帯端末の種類に依存しない方法)

携帯端末がUSBホスト機能を持っていない場合はどうだろう。携帯端末と外の機器をつなぐ方法というのはそんなに多くなくて、広く普及していると言えるのはせいぜいWi-FiとBluetoothぐらいだろう。Bluetoothを使ってカメラから写真を転送するというのはあまり聞かないので、Wi-Fiを使って転送するものを見ていこう。

Wi-Fi内蔵のSDカードを使う

SDカードにWi-Fiのアンテナから何やら組み込んで、SDカードに保存した写真をWi-Fi越しにアクセスできるようにした製品がある。Eye-Fiが代表的だが、東芝のFlashAirTranscendのWi-Fi SDのような他社の類似製品も登場している。PQI Air Cardという、microSD-SD変換アダプターとして働く製品もある。

こういうSDカードには、SDカード自身がアクセスポイントとして働くものと、既存のアクセスポイント(モバイルルーターなど)に接続するものがある。両方のモードで動作する製品もある。スマートフォンからのアクセスには、大抵はメーカーから専用アプリが提供されているのでそれが使える。これらのSDカードは大抵はWebサーバーを搭載しているので、PCからの無線でのアクセスにはWebインターフェースが使える。個々の製品の情報についてはメーカーのWebサイトやWeb上の具体的な製品のレビューに譲る。

モノによっては、Webインターフェースや、起動時の動作をカスタマイズできるものもあるようだ。Flash Airはなんだか知らないがAPIが公開されている。PQI Air Cardは起動時にシェルスクリプトを走らせられるらしい。

この方法のメリットは、

  • カメラ+SDカードとスマートフォンの他に特別な機器を持ち歩く必要がない
  • 転送時にカメラからSDカードを抜き差しする必要がない

という点である。デメリットは、

  • 既存のSDカードを生かせない
  • カメラのバッテリー消費量が増える
  • SDカードがアクセスポイントとなる場合は携帯端末側のWi-Fi接続先を切り替える必要がある
  • 容量のバリエーションが少ない

などが挙げられる。

筆者はこのうち、TranscendのWi-Fi SDカードを使っている。SDカード自身がアクセスポイントとして働くモード(ダイレクトシェアモード)のほか、既存のアクセスポイントを3つまで登録することができる(インターネットモード)。既存のアクセスポイントにつながらなかった場合はダイレクトシェアモードになる。遭遇した問題点は

  • 買った当初は、Wi-Fi接続が1回でうまくいかないというかなり使い勝手に関わる問題があった(その後のファームウェアアップデートで解消された)
  • おそらく(PC側OS/カードリーダーとの)相性の問題だろうが、特定のカードリーダーで読み込みが異様に遅い場合がある
  • これも相性だろうが、Pocket Wifi (GL02P)に繋がってくれない(自宅の回線には繋がった)

などである。こういった相性問題が他社の類似製品でも起こるのかは筆者は知らない。

Wi-Fi接続のできるカードリーダーを使う

AirStashが代表的だが、最近は他社の類似製品もいろいろ出てきた。筆者が耳にしたことがあるのはPQIのAir Drive、SonyのWG-C10,WG-C20、プリンストンのToaster Pro、TAXANのMeoBank SD Plusなどであるが、探せば他にもあるだろう。

これらの製品群(Wi-Fiストレージとかポータブルワイヤレスサーバーとか呼ばれるようだ)は、ただのWi-Fiカードリーダーとしての機能ではなくて、付加機能を搭載していることが多い。具体的にどういう付加機能があるかはもちろん製品に依存するが、例としては

  • Wi-Fiアクセスポイントとして働くか、既存のアクセスポイントに繋がるか
    • Wi-Fiアクセスポイントになる場合、ホテルなどの有線LANを無線化できる
  • USBを使ってパソコンにつなぐ(PC用カードリーダーとして動作)
  • SDカード以外のメモリーカードへの対応
  • USBホスト(USBメモリなどを接続できる)
  • モバイルバッテリー

などがある。どうせならSIMカードを差し込んでモバイルルーターとして使える製品があってもいい気がするが、残念ながら聞いたことがない。

メリットは、

  • 既存のメモリーカードを活かせる
  • カメラのバッテリー消費量は変わらない

である。デメリットは、

  • メモリーカードを抜き差しする手間がかかる
  • カードリーダーがアクセスポイントの場合、接続先を切り替える手間がかかる
  • 持ち歩く&充電を気にする機器が増える

という点である。

筆者はこのジャンルの製品を持っていないので、個々の製品についてあまり突っ込んだことは書けない。