TeX」カテゴリーアーカイブ

TeX, LaTeX 関連の記事

TeXにとってやばい入力ファイル名

空白や記号類を名前に含むファイル名をTeXで処理させようとすると、うまく処理できないことがある。

例えば foo%bar.tex というファイルを latex foo%bar.tex のような感じでLaTeXに処理させようとすると、 % 以下の部分がコメント扱いされ、LaTeXは代わりに foo(.tex) というファイルを処理しようとする。

やばい名前のファイルを難しいことを考えずに処理できればいい方へ

8月中にリリースされる ClutTeX v0.4 を使って cluttex -e latex foo%bar.tex とすれば良い。

どういうファイル名がやばいのか、ClutTeX v0.4はどのように問題を解決するのか知りたい方へ

例によって結論に至るまでの経過をくどくど書いているので、結論だけ知りたい方は適当に読み飛ばすことをお勧めする。

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LuaLaTeXでダウンロードカードを作った話

この記事は、TeX & LaTeX Advent Calendar 2018 の 15日目の記事です(遅くなってすみません)。

技術書典5で電子版を配布するのに利用したダウンロードカード(電子書籍をダウンロードするためのURLとシリアルコードが記載された紙)の話をします。技術書典の原稿執筆でやったことの全体像については、 同人誌「代数的数を作る」ができるまで/PandocとかLaTeXの話 を参照してください。 続きを読む

LaTeX処理自動化ツール ClutTeX をリリースした

2年ほど前からマイペースで作っていたLaTeX処理自動化ツールClutTeXだが、ある程度の機能が整ったと判断し、バージョン0.1をリリースした。ClutTeXに関しては2年前にもブログ記事で紹介したが、初のリリースを迎えた今、改めてその機能と使い方を紹介する。 続きを読む

同人誌「代数的数を作る」ができるまで/PandocとかLaTeXの話

前の記事「技術書典5に初サークル参加した記録/前日まで」は、サークル参加と紙書籍配布を軸に色々書いたが、この記事ではコンテンツである「週刊 代数的実数を作る」からの「代数的数を作る」の流れと、執筆に使った技術について色々書く。

執筆に使った技術(Pandoc filter等)について気になるものがあれば、コメント欄に書き込んでもらえれば別途詳細な記事を書くかもしれない。 続きを読む

TeXのターミナル出力がうるさい件

TeX文書をターミナルで処理させると、ターミナルに大量の出力が表示させる。

そのうち(パッケージ開発者ではない)一般ユーザーにも有益なものはほんのわずか(Undefined referenceとかOverfull hboxとか)で、大半は価値のない文字列である。一般人というのは「大量のメッセージが表示される」→「解読するのが面倒なので読まない」という思考回路で動く[要出典]ので、価値のない文字列が大量に表示されるのは有害である。(一般人はターミナルではなくTeXworksとかの統合環境を使うのでターミナルにどれだけ文字列が表示されようと関係ない、という説はある)

そこで、TeX文書の処理時に表示される文字列がなるべく少なくなるようにするにはどうしたらいいか考えよう。

なお、-interaction=batchmodeを指定すれば当然ターミナルに表示される文字列は減るが、しかしそれでは有益な情報も表示されなくなるし、何よりエラー時のメッセージもターミナルに表示されなくなってしまうので、-interaction=batchmode以外のモードで表示文字列を減らすことを考える。 続きを読む

TeX言語のトークンと値 その2:\noexpandと、挿入された\relax

我々はTeX言語を完全に理解しなければならない

我々はTeX言語を完全に理解するであろう

— David Hilbert

TeX言語をわからないまま書くのと、TeX言語を完全に理解した上で忘れるのは違いますからねぇ

— とある脚本家

前回はTeX言語について概略を説明したので、今回は堂々と(The TeXbookやTeX by Topicにも載らないような)重箱の隅をつつくことにする。記法、用語は基本的に前回に準じるが、面倒なので制御綴 \foo を表す際に四角で囲っていなかったり、文字トークンのカテゴリーコードを省略している場合がある。

一部、以前の TeXっぽいものを実装するにあたっての雑記 と内容が被っている。 続きを読む

TeX Live 2018でWindows上のTeXworksが日本語を含むファイル名を扱えない話

タイトルの件である。(実際にはTeXworksは問題の核心に1ミリも関係しないので、TeXworksを使っていないあなたもこの記事を読み物として楽しむことができる。さあ読もう)

この記事を書いている6月現在、TeX Live Managerで最新版にアップデートすれば問題は解決するはずである。

この記事では、筆者がどのようにこの問題の原因を突き止めたか、順に書き連ねていく。なお、問題の発覚と原因究明は5月初めに行ったが、TeX Liveのアップデートで対策されるようになるのを待った結果記事の公開が6月になった(筆者がよくブログ記事を下書きのままほったらかしているのとは関係ない)続きを読む