Haskell」カテゴリーアーカイブ

HaskellでつくるAArch64版MinCaml

前回の記事

ではBrainfuckコンパイラーを書きましたが、やはりレジスター割り付けもしないコンパイラーでは物足りないと思ったのでした。

コンパイラーを作るオンラインの教材として前回の記事ではMinCamlと「低レイヤを知りたい人のための〜」を挙げましたが、後者はレジスタ割り付けはやらないみたいなので、MinCamlをやっていくことにします。

単にAArch64対応させるだけなら元のMinCamlとの差分だけを書けば良いのですが、どうせなのでHaskellに移植します。

先に成果物を載せておくと、

です。

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GHCいじくり日誌・AArch64編

ここ数日またGHCをいじっている。少し前にAArch64 NCGがマージされたのでその確認という意味が大きい。

前回の記事(3月):GHCに初めてコントリビュートした/最近のGHC動向

同ジャンルの記事(2020年10月):GHCデバッグ日誌

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GHCに初めてコントリビュートした/最近のGHC動向

事実上の標準デファクトスタンダードなHaskell処理系であるGHCに貢献するというのが去年掲げた目標だったが、それがようやく実現したので報告する。ついでに、最近のGHC開発状況についても簡単にまとめてみる。

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技術書典9に「浮動小数点数小話」を出します

昨日からオンラインで「技術書典9」が始まっています。昨今のアレで今回はオンラインです。だめぽラボでは1年ぶりに技術書典に出展しています。

今回は既刊「Haskellで戦う競技プログラミング」の改訂第2版を出したほか、新刊「浮動小数点数小話」を出します。

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QuickCheckで競プロ用Haskellコードをデバッグする

競技プログラミングでは、提出したプログラムが誤答(WA)だった場合に「どのような入力について」答えを間違えたのか(参加者には)分からないことが多いです。

こういう場合はエスパーするなり眼力でソースコードをぐっと睨んだりするとバグが発見できる場合もありますが、初心者にはそういうのは難しいでしょう。

この記事では、HaskellのQuickCheckというライブラリーを使って、「ランダムにテストケースを生成して素朴な解と一致するか」を自動で検証させます。QuickCheckはテストに失敗した場合に「どういう入力例に対して失敗したか」も教えてくれるので、デバッグにも役立ちます。

この記事は筆者が先日YouTubeに上げた動画を文章で書き直したものです。動画で触れられなかった・触れるのを忘れていた補足説明みたいなものも若干含んでいます。この記事と動画、両方見ていただけると嬉しいです。

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Haskellのscan系関数を使いこなす

Haskellはリストを操作する関数を多数提供しています。map, filter, foldあたりが代表的で、これらは他の言語でもおなじみかと思います。

一方で、scan系関数(scanl, scanr)は他の言語ではあまり見かけない気がします。同じ関数型言語のSMLやOCamlにも標準では入っていないようです。

この記事では、scan系関数がどういう場合に利用できるかを紹介します。

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技術書典7に、Haskellで競技プログラミングをやる本を出します

今週末の9月22日(日)に池袋で開催される技術書典7に、新刊「Haskellで戦う競技プログラミング」を出します。既刊「LaTeX処理自動化ツールClutTeX 使い方とその仕組み」も改訂して紙の本を頒布します。

技術書典7について、公式サイトより引用:

日時 2019/09/22 (日) 11:00〜17:00
場所 池袋サンシャインシティ 展示ホールC/D(文化会館ビル2/3F)
主催 TechBooster/達人出版会
一般入場は11:00~13:00のみ有料です。詳細はこちら

技術書典7

気になる方はサークル詳細からチェックリストに入れてください:

当サークルが配置されたのは「し03D」です。今回の技術書典は2Fの展示ホールDと3階の展示ホールCで行われますが、当サークルは2Fの展示ホールDです。会場が1箇所だった前回と同じ場所です。

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