木曽駒ヶ岳登山

今年の夏は登山に行けないまま、秋になってしまった。このままでは「登山が趣味」という筆者のアイデンティティーが崩壊してしまう。

というわけで、技術書典が片付いた後の9月末にちょろっと山登りをしてきた。(これを書いているのは11月だが…)

登山への布石/登山靴

ある程度以上の山に登る際に必須なのが、登山靴である(他の必須アイテムとしては、防水透湿の雨具、などがある)。

筆者が使っている靴は、大学で登山サークルに入った時(8年前)に買ったものだ。愛用の靴なのは良いのだが、登山靴の靴底(ソール)というのは消耗品で、使っているうちにすり減ってしまう。これが減ると、「岩場で滑りにくい」という登山靴のメリットが失われてしまう。

そのうち剱岳のような難度の高い山に行きたいな〜〜と考えている筆者としてはこれは放置できない問題だ。

登山靴は、登山の専門店に頼めば張り替えてもらえる。もちろん、それなりの時間とお金(具体的には1ヶ月程度、1.5万円)がかかるが、新品の登山靴を買うのに比べれば安い。今の靴を買った時は3万円くらいしたはずだ。

そういうわけで、6月下旬に依頼して、8月上旬に受け取っていた。しかし8月は色々忙しくて山には行けなかった。

ソールが磨り減った登山靴
ソールが新しくなった登山靴

たちの夏山はこれからだ!

8月上旬は登山靴が手元にないので登山に行けない(もっと早い時期に登山靴のソールの張替えを頼めよって話だが)。8月中旬はお盆の帰省で慌ただしい。8月下旬になるともう、技術書典の原稿で忙しく、とても山どころではない。

9月下旬、やっと技術書典が終わったと思ったらもう秋だ。しかし山への想いは募るばかり。低山じゃなくて、3000m級の高山に登りたい。

高山の夏は短い。9月下旬になると、高山ではすでに雪が降ったりしている可能性もある。寒さは覚悟しないといけない。過去の近い経験としては9月中旬に3000m級の山を歩いたことはあるが、9月下旬以降にはそういう山に登った経験はない。

まあ12月に真冬のキャンプに行ったこともあるし、しっかり防寒すればなんとかなるだろう。自分の欲求に従って、高山に登ろう。

では、どの山に行くか。

去年登ったのは日光白根山、一昨年は八ヶ岳だった。日本アルプスと呼ばれるところにはしばらく行っていない。久しぶりにアルプスを堪能したい。

ただ、ブランクがあって体力面の心配があるので、あまりハードな行程は避けたい。1泊2日くらいでサクッと行けるところが良い。東京からのアクセスもそれなりに便利なところが良い。

この条件なら、南アルプスであれば鳳凰三山あたりが候補になるだろう。しかし、南アルプスは鳳凰三山を含めて主要な山はあらかた登ってしまった。筆者としては、まだ登ったことのない魅力的な山があるのならそちらを優先したい。

北アルプスはまだ登っていない山が多い。実際、鹿島槍あたりは候補として考えた(その場合2泊必要かもだが)。しかしお盆に富山に帰省したばっかりでまたあの辺に行くというのはちょっと気が進まないなので、別の候補を考える。

というわけで、本命の中央アルプス(木曽山脈)だ。知名度の高い山域な割に筆者はまだ登ったことがない。東京からは高速バスで行けるし、ロープウェイがあって労せずに標高2600mまで上がることができる。ガッツリとした登山には不足かもしれないが、今回はお手軽さを重視したいので、ぴったりだ。

計画

まず、木曽山脈の最高峰であってロープウェイ駅からも近い木曽駒ヶ岳(百名山にも選ばれている)には登っておきたい。ただ、木曽駒に登って降りるだけだと往復数時間で、正直物足りない気がする。

筆者が所属していた登山サークルの記録を漁ると、木曽駒ヶ岳から空木岳へ縦走しているものが多かった。しかし、それをするには山中で2泊するか、麓の駒ヶ根で前泊する必要がある。1泊2日、というコンセプトにはそぐわない。

(※縦走じゅうそう:山に登ってそのまま降りるのではなく、尾根づたいで別の山へ登ること)

迷ったが、「久しぶりの登山だし、往復数時間でもいいじゃん」という心の声に押されて、往復にロープウェイを使って木曽駒ヶ岳だけを目指すゆるい登山にした。

行程としては

  • 朝に高速バスで東京を出る
  • 昼に駒ヶ根に到着。路線バス、ロープウェイを乗り継いで千畳敷へ
  • 登山開始、頂上山荘のテント場に泊まる
  • 1日目か2日目に木曽駒山頂に登る
  • 余裕があれば、途中の宝剣岳にも登る(1日目か2日目)
  • 2日目はそのまま来た道を引き返し、ロープウェイで下山する

という感じで、総コースタイムは4時間程度となる。木曽駒ヶ岳は標高3000m近くあるんだぜ?ロープウェイ恐るべし。

木曽駒ヶ岳周辺の図。黄色の線が、今回の計画のルート

日程は、当初は9月28日、29日の土日(技術書典後の初週末)を考えていたが、紅葉の時期に土日に被るのは登山道の渋滞に巻き込まれそうだし、それ以前に、東京を早朝に出る高速バスはすでに満席だった。というわけで1日ずらして、27日の金曜日と28日の土曜日に行くことにした。

準備

登山向きの服の手持ちだと寒い季節に対応できなさそうなので、保温と透湿を兼ねていそうな服を新たに買った。増税前なので買い物が捗る。

防寒としては、冬にキャンプに行った時のも参考にして、ユニクロのウルトラライトダウン(これはテント場で着ることを想定しているので透湿は要らない)、ハクキンカイロなども持っていく。行動食も多めにする。

登山届は前日夜に「コンパス」で慌てて出した。それから、時々ネットの記事等で見かけるYAMAPのアプリをスマホに入れてみた。

当日

前日深夜まで準備をしていたので寝不足だが、なんとか荷造りをして新宿へ向かう。

そうそう満席にはならないとタカをくくって高速バスの予約を直前まで遅らせたのと、単独(ソロ)なら他の人に迷惑をかけずに出発時間を遅らせることができるのとで、8時台新宿発のバスという、結構遅い時間になってしまった。駒ヶ根到着は12時半ごろの見込みとなる。

往復に高速バスとロープウェイを使うのであれば、千畳敷カールきっぷというのが安く済むようだ。このきっぷをバスタ新宿で発券する際には帰りのバスも予約する必要があるようなので、帰りは16時駒ヶ根BT発とした。一応、帰りのバスの予約は後から変更できるらしい。

睡眠不足だったので、高速バスの中で少しでも寝ておく。山梨県の双葉SAで休憩だったが、そこまでは大体寝ていたと思う。双葉SAから先はちょいちょい起きていたので、向かって右側の諏訪湖も見えた。

途中の伊那市のあたりからは高速を降りて下道を走る。天竜川の横も通った。天竜峡を越えて遥かな静岡県に流れる川に想いを馳せる。

天竜川
アルプスがふたつ映えるまち 駒ヶ根

12時35分ごろに駒ヶ根バスターミナルに到着。路線バスに乗り換えるのだが、12時半過ぎのバスにはギリギリ間に合わなかったようだ。仕方ないので30分後のバスにする。シーズン中は30分間隔で路線バスが走っていて、助かる。

路線バスの始発は駒ヶ根駅だ。バスターミナルから駅までは徒歩数分なので、駅まで歩く。駅前広場はリニューアル工事中のようだった。工事はほとんど終わっているように見えたが、随所に三角コーンが残っている。ひとしきり眺めた後、始発のバスに乗り込む。

駒ヶ根駅前

バスが平野部を走り抜け、早太郎温泉を過ぎると、一般道進入禁止の山道に入る。ここからが長い。1車線しかないつづら折りの道路を、バス同士、あるいは作業用車と時折行き違いながら登っていく。

途中、他の登山道に通じるバス停がいくつかあった。ロープウェイに頼らずに駒ヶ岳に登る場合はこういうバス停で降りるのだろうが、乗っていたバスの乗客でそういう人はいなかった。

途中の登山口(帰りに撮影)

バスは終点、ロープウェイのしらび平駅に到着した。思ったよりもこじんまりとしている。トイレを済ませて、ロープウェイに乗り込む。

中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイ しらび平駅

ロープウェイにも種類があるのか、駒ヶ岳ロープウェイは2台のゴンドラが上下を行ったり来たりするタイプだった。運行形態としてはケーブルカーに近い。

駒ヶ岳ロープウェイ

ロープウェイの角度はかなり急である。下の方には滝などが見える。中間地点では上からのゴンドラとすれ違う。すれ違う時の速度で、ロープウェイが結構速いことがわかった。

千畳敷駅に到着。平日ではあるがそれなりに賑わっている。この時間だと山を降りる人が多い。

標高2612米
日本最高所駅 千畳敷
中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイ

千畳敷駅はホテルと一体になっている。売店もある。だが、時刻はもう14時を過ぎているので、そういうのは放っておいてさっさと登山開始しなければならない。登山口はどこだろう。

登山口の案内板のようなものはあまり見当たらなかったが、どうやら登山道は駒ヶ岳神社の脇から伸びているようだった。

信州駒ヶ岳神社

天候は良くもなく悪くもなく、という感じで、上を見れば雲だが下を見れば下界が見える。雨は降っていない。

伸びる登山道
千畳敷駅/ホテルを振り返る

しばらくの間は千畳敷カールの中を歩く。時々、登山じゃなさそうな人々とすれ違う。登山の人かそうでないかは、着ている雨具を見ればわかる。

伊那谷の平野部が見える
中央奥に見える橋は伊南バイパスの「中央アルプス大橋」のようだ

カールの縁に差し掛かると、だんだんと登りが急になってくる。この登りが、今回の行程では一番きつい箇所だ。ばててしまわないように適宜休みながら進む。

散策路から本格的な登山道へ
行く手はガスの中
振り返ると千畳敷を一望できる
階段を使って登る
また振り返る

登りきったところは乗越浄土で、そこから宝剣山荘は目の前だ。

乗越浄土
乗越浄土から宝剣山荘は目の前だ
宮田町 宝剣山荘

さて、宝剣岳に登るなら宝剣山荘から往復することになる。宝剣岳に1日目に登るならここで登りにいくことに、登らないならここは素通りして中岳に向かうことになる。

少し逡巡したが、翌日の天気が悪化しない保証がなかったので、雨の降らない今日のうちに登っておくことにした。大きな荷物を降ろし、サブザックで宝剣岳に向かう。

宝剣岳の前後の登山道は「点線ルート」で、危険度が高い。噂に違わず、岩岩しい。(某登山マンガの主人公がためらうのも無理はない)

宝剣岳方面の登山道
岩を登る
宝剣岳の途中から振り返って、木曽駒ヶ岳・中岳方面を見る

途中までは一眼レフを首から下げていたが、流石に三点支持の支障になるのでカメラはサブザックへ収納した。カメラを胸のあたりに留める奴が欲しい。

宝剣岳山頂。久しぶりの山頂である。360°のパノラマ……と言いたいところだが、曇りがちだ。近いはずの木曽駒ヶ岳も雲に隠れている。木曽谷側の谷間は少し見えている。

南側
木曽谷側

ここで、増税前の駆け込みで買った某全天球カメラで写真を撮ってみる。本当はもっと晴れていて欲しかったのだが、仕方がない。

カメラを頭上に持って撮れば自分の顔は映らない。ただ、自分の指は写り込んでしまう。三脚や自撮り棒を使って取れば指が写らないようにできるのだろうが、その場に持ち合わせてはいなかった。

それなりに写真を撮った後は、来た道を引き返し、宝剣山荘へ戻る。時刻は16時を過ぎていた。

宝剣山荘から頂上山荘へは2通りのルートがある。中岳の頂を経由するルートと、山頂を巻くルートだ。前者を選んだが、ガスのため中岳の山頂からは展望は得られなかった。頂上山荘とテント場は見えた。

中岳頂上ルート、巻道ルートの分岐点
振り返って、宝剣岳
中岳山頂
中岳山頂近くから頂上山荘とテント場を見下ろす(少し晴れた)

16時半すぎに頂上山荘に到着。受付を済ませて、テントを張る。

テント場の様子

どこかの高校(?)の山岳部がでかいテントを張っている。筆者も大学のサークルでは6人用のテントを使っていた。若いっていいなあ。

なんて、昔を懐かしんでいる場合ではない。すぐに日が暮れてしまう。さっさと夕食を作ろう。まず米を炊く。

米が炊けた頃、暗くなった空を見上げると星が見えていた。日が暮れる前は曇っていたように思うのだが、日没とともに晴れたらしい。

写真を撮りたい。テント場で撮っても良いが、どうせなら遮るもののない頂まで行ってやろう。カメラ、三脚等をサブザックに入れて山頂を目指す。

頂上山荘から山頂まではそんなに危険な道ではない。もちろん、転倒しないように足元には注意する必要がある。ヘッドライトで照らしながら進む。

木曽駒ヶ岳山頂付近から、西側
木曽駒ヶ岳山頂

山頂に到着、持ってきた三脚にTHETAを取り付ける。THETAなら手のひらサイズの三脚でも大丈夫なのかもしれないが、風が吹いていること、長時間露光することを考えて普通の一眼レフが乗るような普通の三脚にした。

THETAはスマホで設定すれば露光時間やら何やらを設定できる。色々試す。天の川が写っていることを確認できた。

THETAで撮った山頂の空

もちろん、一眼レフでも写真を撮る。一眼レフで星の写真を撮るのが久しぶりだったせいか、最初の何枚かはフィルターをつけずに撮ってしまったのはここだけの秘密だ。

南の空、いて座と天の川
北斗七星

星が綺麗なのは良いが、流石に寒い。1時間も居れば十分過ぎるだろうし、雲も増えてきたので、19時半前に山頂を後にする。テントのそばで撮っていれば適宜テントの中で休んだりできたのだろうが、20分も歩いてきたらそういうわけにはいかない。

それにしても、テント場から徒歩20分程度、比較的安全に3000m近い山の山頂に行ける場所というのはなかなかないのではないだろうか。決して夜間行動を推奨するわけではないが、なかなか稀有な体験をした気がする。(南アルプスの光岳もテント場から近いという点では似ているが、標高は2600m未満だし山頂は樹林帯だ。同じく南アルプスの三伏峠近くの三伏山はテント場から近く、展望も良かったが、やっぱり標高は劣る)

夕飯は食べないまま山頂に行ってしまった。テントに戻り、ようやく夕食を食べる。

夕食

夜はなかなか寝付けなかった。筆者の生活リズムが乱れているせいか、それとも寒いせいか。シュラフの上に何かかけたい。ツェルトでも持って来ればよかっただろうか。

夜中の間も時折テントの外を覗くが、だいたい曇っていた。一回だけ、こぐま座の小ひしゃくが雲の間から姿を見せていた。星空から小ひしゃくだけ切り取ったようだ。

夜中の3時過ぎに空の大部分が晴れていた気がするが、なかなか寝付けずにいたせいで眠さが限界に達しており、そのまま寝た。

2日目

翌朝。テント場からは東側が見える。堂々とした山は甲斐駒ヶ岳か。下界、伊那谷は雲に覆われている。雲海ってやつなのだろうが、空も曇っている。登山者は雲のサンドイッチの具なのだ。

朝焼けの甲斐駒ヶ岳

朝食はインスタントラーメンとする。お湯を沸かすだけなので手軽で良い。

朝食の準備

昨夜一応木曽駒の頂上に立ったとはいえ、明るいうちに改めて登っておきたい。昨日歩いた道をもう一度歩く。

山頂への登山道

山頂に到着。昨夜と違い、一面の白い空である。

一応記念写真を撮ってもらう。山頂に居合わせた人は耳が不自由なようで一瞬焦ったが、山頂でカメラを持って頼みたいことと言ったら記念撮影くらいなもので、身振り手振りでなんとかお願いすることができた。手話を習得していればこういう場面で便利なのだろうか。

著者近影

しばらく待っても晴れなさそうなので降りる。元来た道を引き返したが、降りるときは寄り道して別ルートを歩いても良かったかもしれない。

登山道の近くに鳥がいる。カラスっぽい図体はホシガラスというやつだろうか。

ホシガラス的な鳥

そういえば去年ぐらいに中央アルプスでメスのライチョウが確認されたというニュースがあった。残念ながら卵を移植して育てさせる試みは今期は失敗したようだが、成鳥が死んだというニュースは見ていないので、おそらくまだこの山域のどこかに潜んでいるのだろう。ただ、今回の短い登山で遭遇することはなかった。

テント場に戻る。今日の行程は短いので、まだゆっくりしていても大丈夫だ。

テント場

テントを畳む前に、小屋の北東方面の登山道を少し歩いてみる。花が散ったチングルマがある。夏に来れば咲いているところが見られたのだろう。

今まであまり考えてこなかったが、花が散った後ということはこれがチングルマの実とか綿毛とかそういう状態だったりするのだろうか。高山植物にもうちょっと詳しくなりたい。

今度はスズメに似た小さい鳥がいた。イワヒバリというやつか。高山の動物にもry

イワヒバリ的な鳥

チングルマ以外にも、赤く色づいている高山植物が見受けられる。種類はわからない。

そんな感じでゆるゆると高山の散策を楽しんで、撤収開始。8時半にテント場を出発する。

八ヶ岳と甲斐駒ヶ岳

昨日中岳を通ったときは曇っていたが、今日は晴れるかもしれない。というわけで巻き道ではなく中岳の山頂経由で行く。

中岳から木曽駒ヶ岳と、頂上山荘、テント場

中岳頂上。頂上に着く直前は東側の南アルプス方面も晴れていた雰囲気があったが、頂上に着いた時には曇ってしまった。しかし北東の八ヶ岳らしきものは見えている。

中岳から、北東方面(八ヶ岳方面)

曇っているとはいえ、雲も動いているのでまた晴れる可能性がある。今日は時間に余裕があるし、もう少し中岳山頂で待機しても良いだろう。

ということで山頂でゆっくり休憩をしていたところ、南アルプスのシルエットが見えてきた。富士山の山腹も見える。

南アルプスのどの峰がどれか確認したい。そのために、出発前に家でカシミール3Dというソフトを使い図を作っておいた。スマホの画像と見えている山を照らし合わせる。

中岳から、東側(南アルプス方面)

左から甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳、北岳、間ノ岳、農鳥岳、塩見岳、悪沢岳/荒川岳、赤石岳、聖岳。光岳はよくわからない。

(余談だが、ここから見えている山には日本の山の標高ランキングの上位に入るものもいくつかある。北岳は第2位、間ノ岳は(奥穂高岳と並ぶ)第3位、悪沢岳は第6位、赤石岳は第7位だそうだ。山は標高じゃないと言えばそれまでだが。)

八ヶ岳も個々のピークがわかる。2年前に登った時には隣のピークの姿も見えなかった。晴れた時にまた行きたい。

中岳から、北東方面(八ヶ岳方面)
八ヶ岳主要部

八ヶ岳の左にある整った形の山は蓼科山か。そのうち登ってみたい。

南側には、中央アルプスの他の山々が見える。昨日登った宝剣岳は岩岩しく、とんがっている。宝剣岳から右手に伸びている尾根の先にあるのは三ノ沢岳か。もっと南にあるのは空木岳だろう。

東側(伊那谷)の方は割と晴れていたが、西側(木曽谷)の方はあまり晴れなかった。晴れていれば御嶽山や北アルプスの山々が見えたのかもしれない。

西側。右奥の雲に隠れた山は御嶽山

西南の方、御嶽山の南側には高い山はないはずだ。ひょっとすると夜は名古屋の光害の影響があったりするのだろうか。

もちろん、THETAでも何枚か写真を撮った。

中岳山頂にはなんやかんやで1時間くらい滞在してしまった。満足だ。再び荷物を背負い、足を進める。

宝剣山荘を過ぎ、乗越浄土からはそのまま千畳敷に降りるだけだ。しかしまだもうちょっと高山に未練がある。このままもう少し歩いて、先の景色を見てみたい。というわけで乗越浄土に荷物をデポして、伊那前岳方面へ足を伸ばすことにした。

乗越浄土から、北東の伊那前岳方面
稜線上から、南側
稜線上から、千畳敷カール

そんな感じで空中散歩を楽しんでいたのは良かったが、歩いているうちに雨が降り出してしまった。雨具はメインザックにいれたままだ。失敗した。

稜線歩き、空中散歩
伸びる稜線

駆け足で戻り、雨具を着込み、ザックカバーをつける。しかし時すでに遅く、服やザックが濡れてしまった。

こうなった以上、さっさと下山して温泉に入りたい。千畳敷を見下ろしながら登山道を下る。濡れた道は慎重に歩かなければならない。

千畳敷へ下る
少し下った

しかし、土日でこれから登ろうとする人は大変だ。金曜日に来たのは天候的にも良かった。

千畳敷のロープウェイ駅に向かうには2通りのルートがあるが、下りでは登りとは違うルートを通ることにした。下りで歩くのは、池の近くを通るルートだ。

千畳敷カール

池のそばには「千畳敷カール」の看板がある広場があった。広場からは沢の方に降りる道が伸びているようで、少し歩いてみた。ただ、どこまで道が伸びているかわからなかったので、あまり深入りはしなかった。

広場
この先 沢までいけますが 長谷部新道は通行止
池の水が湧き出しているのだろうか

雨が降っていなければゆっくりと池の写真を撮ることができたのかもしれない。雨が降っていると、カメラが濡れることを気にしないといけないので撮りづらい。

中央アルプス千畳敷 剣ヶ池
千畳敷から、宝剣岳を見上げる

そんな感じで千畳敷の駅に戻る。天気が良ければここからも南アルプスが見えるのだろう。

千畳敷駅/ホテル
晴れれば南アルプスが見えるらしい
千畳敷カール

建物の入り口で雨具を脱ぐ。ザックカバーも外す。カメラバッグのカバーも外す。荷物が多いとだるい。

壁にはYAMAPのポスターが貼られていた。自分のスマホに入れたYAMAPアプリによると、登山中にすれ違ったYAMAPユーザーはそれなりにいたようだ。

ホテルの喫茶店で時間を潰して余韻に浸りたい気持ちはあったが、喫茶店は混んでいたので、さっさと下山することにした。ロープウェイで雲の中を通り抜け、下界へ。バスは混んでいたが、なんとか座ることができた。

日本初 ライチョウ復活プロジェクト始動
切符
ロープウェイ
しらび平駅、バス乗り場

下山後

温泉に入りたいので「菅の台」バス停で降り、「早太郎温泉 こまくさの湯」に入る。入り口にザック置場があり、登山者の利用を想定していることが窺われる。

早太郎温泉 こまくさの湯
こまくさの湯入口
ザック置き場

この登山の下調べをしている時に気がついたのだが、この日帰り入浴施設は、去年アニメ化もされた某キャンプ漫画に登場している(モデルとなっている)ものだ。漫画を読んでいる時にはそれが中央アルプスの登山口にある温泉だとは全然気づかなかった。

温泉に浸かった後は、併設のレストランで名物だというソースカツ丼を食べる。両隣のテーブルはそれぞれグループだったので、一人だとどことなく居心地が悪い。

帰りはさっきと同じ「菅の台」バス停でバスを待っても良かったが、なんとなく隣の「菅の台バスセンター」バス停まで歩く。

菅の台バスセンター
バス停、南アルプスと中央アルプスの図

早太郎温泉からしらび平へ至る道路は一般車通行禁止なので、車で来る人は早太郎温泉付近の駐車場に車を止めてそこからバスに乗る形になる。菅の台バスセンターは広い駐車場を備えており、そこに車を止めていた人も多かったようで、やってきたバスからは多くの人が降りていった。

そんな自家用車勢と入れ違いにバスに乗り込み、しばらくバスに揺られて、駒ヶ根バスターミナル最寄りのバス停に到着。結局、高速バスは来る時に予約した16時発のバスでちょうど良かった。

最近の高速バスには充電用のUSBポートを備えているものがあるようで、USBケーブルを車内に持ち込んでいれば座席横のUSBポートでスマホを充電できる。やってきたバスもそういうバスで、帰るまでの間スマホで暇つぶしができた。

来るときは気にしなかったが(あるいは雲で見えなかったのか)、帰りのバス車内からは南アルプスらしき山影が見えた。来るときに見た「アルプスがふたつ映えるまち」という看板の通りなら、下界(平野部)からも南アルプスが見えるはずだ。見えているのは仙丈ヶ岳になるのだろうか。

天竜川沿いから見えた甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳
途中で経由した伊那バスターミナル(駒ヶ根発着の中央高速バスは伊那まで下道を走る)

バスは天竜川の横を通り、伊那バスターミナルを経由し、高速道路を走る。帰りにも諏訪湖を見ておきたかったが、残念ながら座席の位置関係的に見えなかった。

山梨県に入ると、向かって右側(南側)に甲斐駒ヶ岳や鳳凰三山(地蔵ヶ岳、観音岳、薬師岳)も見えた。地蔵岳のオベリスクも見える。中央本線からも見えるおなじみの光景だ。

車内から見た鳳凰三山

東京付近で渋滞に遭った気もするけどよく覚えていない。案外スムーズに新宿に到着したかもしれない。確かなのは、筆者が乗ったバスは無事にバスタ新宿の3階に到着し、筆者と荷物を降ろしたことである。

そんなこんなで、久しぶりに高山を楽しむことができた。ただ、ロープウェイを使った関係で登山のボリュームとしてはやや物足りない。足りない分は、関東近郊の低山にでも登って補うことにしたい。

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