日光白根山登山

すでに8月の半ばになってしまったが、7月に行った登山について書く。

計画

今年は梅雨明けが早かった。夏山シーズンの到来だ。東京は酷暑だ。山の上に逃げるしかない。

7月中に1泊ぐらいで山に行っておきたい。関東近郊で自分が行ったことのない山として、いくつかの候補の中から今回選んだのは、日光白根山である。

「白根山」というのは山の名前としてはよくある(他には「草津白根山」や、南アルプスの「白根三山」などがある)ようで、他の地域の白根山と区別したい場合は地域名である「日光」を冠して呼ぶ。

日光白根山は栃木県と群馬県の県境に位置する標高2577mの山で、関東の最高峰らしい。

登山口は栃木側と群馬側のそれぞれにあり、栃木側は温泉地日光湯元、群馬側は丸沼高原スキー場である。丸沼高原スキー場には「日光白根山ロープウェイ」があり、一気に標高2000mへ到達できる。その他、日光白根山の北を通る金精道路(国道120号)にも登山口がいくつかある。

山中には避難小屋はあるが、キャンプ場はない。ググって出てきた登山記録はだいたい日帰りだった。自家用車があれば夜中のうちに登山口まで移動して朝から登り始める、という手が使えるかもしれないが、筆者は自家用車を持っていない。公共交通機関で移動する前提だと、東京を朝に出ても到着するのは昼前となり、登り始めには遅い時間帯となる。

そこで、必然的に「公共交通機関で移動し、山麓で一泊して、翌朝登り始めてその日のうちに下山する」というプランとなる。

手持ちのテントを使いたいので、旅館の類ではなくキャンプ場に泊まりたい。丸沼高原側にはオートキャンプ場とかいうクソ高いよくわからんやつしかないようで、必然的に日光湯元のキャンプ場に泊まることになる。

日光湯元から丸沼高原へは一応路線バスがあるようだが、あまり早朝の便はないようで、「バスで移動して日光白根山ロープウェイを使って登る」よりは「ロープウェイに頼らず日光湯元から直接登る」方が良いと考えられる。

日光湯元から白根山への登山道は2本あるが、どうせだから両方通ろうと思い、登りと下りで違う道をゆくことにする。行きは外山付近・前白根山を通り、帰りに五色山を通る。

日光白根山周辺図(赤線が今回辿った経路)

1日目(7月15日)移動

この日はキャンプ場まで移動するだけなので、朝はゆっくりして8時ぐらいに家を出た。

自宅から地下鉄に1時間ぐらい乗って北千住へ行き、東武のフリーパスを買う。これは、東武日光への往復乗車券と、日光の東武バスのフリーパスが合体した優れものである。

北千住から東武日光へは、特急を使えば(運がよければ)乗り換えなしで行けてしかも早く着くが、今日は急ぎでもないし普通列車で行くことにする。特急列車を使うのは帰りにしよう。

うまく列車を選べば乗り換えは南栗橋の1回で済んだのかもしれないが、その辺を考えずに来た列車に乗った結果、東武動物公園、南栗橋、新栃木の3箇所で乗り換える羽目になった。20kg程度のザックを背負っているので乗り換えはなるべくしたくなかったのだが…。

そんなこんなで東武日光駅に到着。乗ろうとしていたバスについて「渋滞のため1時間以上の遅れが発生している」との情報をキャッチする。しかし渋滞していようがバスに乗らないと目的地へは辿り着けない。それに今日はそんなに急ぎではない。

東武日光駅

道路は神橋までの区間と、いろは坂の区間が渋滞していた。日光には外国人が多く来ているようで、バスにも外国人が多く見受けられたが、大半は中禅寺湖周辺で下車したようだ。

中禅寺温泉バスターミナルから先は渋滞もなくスイスイ進んで、結局2時間遅れで日光湯元に到着した。本来なら1時間半くらいで到着するところ、3時間以上かかったのである。マイカー規制が必要では?

日光湯元バス停

バスから降りてキャンプ場へ直行するが、受付が見当たらない。聞くと、キャンプ場の受付は日光湯元ビジターセンターで、少しバス停の方に戻る必要があった。無駄に歩いてしまった。

3連休の中日というだけあって、キャンプ場は人が多い。山の中のテント場だと登山客しか来ないので背丈を抑えたシンプルなテントばかり並んでいるが、車でアクセスできるような麓のキャンプ場はタープやらテーブルやら焚き火台やらを広げる連中が大勢いる。某アニメの影響でこういう「登山じゃない」キャンプも個人的に気になっていたが、こうやってまざまざと見せつけられたのは久しぶりかもしれない。

とはいえ、流石に日光白根山の登山口というだけあって、登山っぽい雰囲気のテントもいくつか見受けられた。

日光湯元キャンプ場

とりあえずテントを設営し、周囲の散策に出かける。目的は「星の写真が撮れそうなスポットを探す」である。

今回も晴れれば星の写真を撮れるように、一眼レフ+交換レンズ+三脚+ポータブル赤道儀のセットを持って来ているのだ。しかもこの日は新月の前後であり、月明かりの心配はない。

星の写真を撮るのに適したスポットの条件としては、

  • 空が開けている
  • 人家や街頭、車の通る道路が視界に入らない
  • (赤道儀を使うなら)北極が見える
  • 星景写真を撮る場合は、良さげな被写体がある(山や湖)

が挙げられるだろうか。

近くにある戦場ヶ原はその手のスポットとして有名だが、車でのアクセスがメインだろう。日光湯元から歩くにはちょっと遠い。

そういうわけで散策した結果、レストハウス近くの湖畔が適していそうだという結論に至った。

湖畔

夕食は、(家で消費されずに残っていた)棒ラーメンと、(いつ買ったのかわからないけど家にあった)チキンタイカレーの缶詰である。棒ラーメンはあまり好きではないが、買ってしまったものは食さなければならない。チキンタイカレーの缶詰は思ったよりも辛かった。半分残して、明日の朝食にしよう。

夕食のラーメン

登山者の夜は早い。朝早く行動を開始するために、日没後すぐに寝てしまうのだ。しかし一般キャンパーはそうでもないようで、21時を過ぎても喋り声が聞こえた。早く寝てくれ。星空は見えるかというと、一応見えてはいるのだが、微妙に雲っぽい。あまり綺麗な写真を撮るには適さないだろう。

気がつくと朝の3時になっていた。流石に1枚も写真を撮らないのも良くないかと思って、写真を撮りに出た。この時間になると薄明が始まっているようで、人間の目には暗くても写真には空が青く映る。最低限だけ撮って、朝食を作りにテントへ戻る。

夜明けの湯ノ湖

2日目(7月16日)登山

今日の朝食は米とインスタント味噌汁、それから昨日の残りの缶詰である。とりあえずかきこんで、朝の5時ごろに出発する。

スキー場とキャンプ場は砂利道で区切られているが、その砂利道が登山道の登り始めである。

登山道からキャンプ場を振り返る

スキー場の途中で鹿を目撃した。山にいる野生動物は色々いるが、鹿は食害を起こすのであまり増えて欲しくない。

スキー場で目撃した、鹿

それにしても暑い。もっと早く出て、朝の涼しいうちにできるだけ行程を進めておいた方が良かったかもしれない。

スキー場の上端付近が砂利道の終端となっており、そこからは本格的な登山道だ。本格的な登山道の開始地点には、丸太を切ったようなベンチが置かれている。

砂利道の終端、登山道のはじまり

登山道は、現在地の1660mから外山鞍部の2170mまで、500m近くを一気に登る。地形図をみると、かなり急登きゅうとうである。急登のせいか、歩き始めで体が慣れていないのか、それとも樹林帯のせいで蒸し暑いからか、すぐにバテる。

「俺はなんでこんな登山なんかやっているんだ。さっさと下山して温泉に入りたい。」…そんなことを考えつつ、ひたすら登る。

急登

途中の休憩でエネルギーを補給しつつ、スマートフォンのGPSで確認したところ、急登をまだ半分くらいしか登っていない。だるい。

登りきったところで一息つく。結局、1時間20分ほどかかった。ここからは比較的ゆるい登りのはずだ。

急登を登り切った

さらに進むと、植生にだんだん高山っぽい雰囲気が出てくる。前白根山に近づくとガレ場となり、風が強くなる。

植生の雰囲気が変わって来た

そして進行方向左に見える、巨大な塊……あれが、日光白根山(奥白根山)か。

ついに姿を現した、日光白根山(奥白根山)

日光湯元は日光白根山の登山口とはいえ、奥白根山の山頂自体は日光湯元からは見えない。というのは、奥白根山の手前に中途半端に標高が高い山があり、それに遮られるのだ。そのため、筆者が日光白根山を見たのはこれが初めてだった。

前白根山に到着、休憩する。先に山頂にいた別の登山者曰く、下の方にコマクサが群生していて(?)絶景スポットだそうだ。しかしわざわざ体力を消耗して斜面を下るのはあまりやりたくない。代わりに、登山道わきのコマクサを写真に収める。

前白根山

コマクサ的なやつ

後ろには中禅寺湖が見える

今回の登山では、防寒着を持ってくるのを忘れた。風に当たって低体温症になってはいけない。防寒着の代わりに雨具を着る。(いつもこういうことをやっている気がする)

前白根山からは、足元に「五色沼」という池が見える。これは山に囲まれた窪地にある湖で、当然麓からは見えない。これを生で眺められるのは登山者の特権だろう。

奥白根山と五色沼

前白根山から奥白根山へ行くにはまず少し降り、避難小屋に向かう。(途中で、地図に載らない踏み跡のようなものが分岐していた。来る途中に小屋があるのが見えたが、あそこに繋がっているのだろうか)

避難小屋というのは無人の山小屋である。形態は色々で、宿泊地として登山計画に組み込めるようなそこそこ立派なのものから、ドラム缶を倒したような風貌の、それこそ緊急時の避難として使うような「最低限の風雨避け」と呼ぶしかないものまである。(ちなみに南アルプスの避難小屋は夏場は小屋番がいて普通の山小屋のように営業していたりする)

ここの避難小屋はドラム缶とかじゃなくてちゃんとした小屋の形をしている。入り口のドアには、数年前にこの山域で行方不明になったという人の情報提供願いみたいなものが貼られていた。遭難して遺体が見つかるのはまだ良い方で、遺体も見つからないと家族や友人はいつまで経っても探し続けることになる…。

避難小屋

避難小屋からは白根山(奥白根山)への登りである。地形図をみると結構な急登のようだったので警戒していたが、樹林帯ではなく景色がいい(しかも池まで見える)ためか、登りに慣れたのか、あまり疲労を感じずに登ることができた。

振り返ると五色沼が

山頂手前に広く平らな部分があった。山の中で平地を見るのは珍しいので、すぐに「キャンプ場やヘリポートにできるのでは」とか考えてしまう。

山頂近くの平地

平地があったかと思えば、山頂付近は思いのほか地形が複雑となっており、山頂へ至る道が複数あるようだった。というか山頂付近にピークが複数ある。急峻な崖に囲まれた窪地のようなものもある。

日光白根山山頂

なんとか山頂にたどり着き、大パノラマを堪能する。東には男体山、女峰山など。登ってきた日光湯元は見えない。戦場ヶ原は一部が手前の山に隠れている。中禅寺湖も見えている。

白根山山頂から東:男体山、女峰山、中禅寺湖など

男体山と戦場ヶ原

南には赤城山(広い裾野がわかりやすい)、皇海山すかいさん(地図と照らし合わせる必要があった)など。

日光白根山山頂から、南:赤城山、皇海山など

北のほうに見える、山頂が二股の山は尾瀬の燧ヶ岳ひうちがたけだ。燧ヶ岳は5年前に登ったがその時はガスっていて視界もクソもなかった。きっと晴れていればあちらから日光白根山も見えたのだろう。

日光白根山山頂付近から、北〜北西:燧ヶ岳、至仏山など

尾瀬の湿原は見えないが、燧ヶ岳の手前右方の山の上に、小さな高原が見える。地図によれば鬼怒沼のようだ。さらに手前には丸沼や菅沼などの湖面が…と言いたいところだが山頂がでかく複雑な地形をしているため、これらの沼は山頂から少し降りないと見えない。もっと手前にあるはずの五色沼や弥陀池はもっと降りないと見えない。

北東の方に見える山はよくわからないが、塩原や那須のあたりの山々が見えているのだろう。

北〜北東の山々

西の方にはロープウェイの駅が見えた。

日光白根山山頂から、西:武尊山とロープウェイ駅

山頂には多くの人がいたが、ほとんどはロープウェイ方面から登ってきたようだった。そりゃそうだ。俺だってマイカーがあれば丸沼側から登っていただろう。

このような高山に登ったのは久し振りな気がする。去年登った八ヶ岳は散々だったが、やっぱり山っていいな(3時間前の苦しみを記憶から抹消しながら)。

山頂付近では写真を撮ったり行動食を食べたり感慨にふけって、1時間ほど滞在してしまった。そろそろ進もう。

山頂からは北の斜面を下る。ストックがあれば下りが楽になったかもしれない。前方の弥陀ヶ池を見ながら、淡々と降っていく。ロープウェイの方から来たのか、たくさんの登山客とすれ違った。

弥陀ヶ池を見下ろしながら降る

斜面を下りきって登山道の分岐に差し掛かり、弥陀ヶ池へ。綺麗な池だ。休憩。

弥陀ヶ池

弥陀ヶ池からは五色沼へ。比較的平坦とはいえ結構下るように思えた。降った分はまた登り返さないといけないのだが。

五色沼へ

五色沼。また休憩。日が照っていて暑い。携帯電話の電波は入らない。ここは下界から隔絶された楽園なのだ。いつまでもここでぼーっとしていたい。しかしいつまでも楽園にいるわけにはいかない。

五色沼

そうして名残惜しくも五色沼に別れを告げ、五色山へ登る。日差しの中を登るのは、暑い。

五色山は樹林帯の中だが、山頂は広場となっており、景色が見えるようになっていた。さっきまでいた五色沼も見える。山頂で休憩したが、居合わせた他の登山者がタバコを吸っていて臭かった。

五色山山頂

五色山から、日光白根山と五色沼

前白根山や奥白根山の山頂からは日光湯元は見えなかったが、五色山からは日光湯元のスキー場が見えた。あそこから登ってきたのが遠い昔のようだ。

五色山から、日光湯元

日光湯元(上から見た図)

北のほうに見える山には恐ろしい崩落の跡が見えた。あれは温泉ヶ岳だろうか。絶対に登りたくない。

北のほうに見える山

持ってきた2.5Lの水(とポカリ)はだいぶ少なくなっていたが、ここから先は下る一方で、そんなに水は消費しないだろうと思われた。

この下りルート(北側ルート)であるが、地図には「部分的にササが深く足元よくない」と書かれていた。実際、五色山から北へ歩き始めた時は笹の中の登山道を歩くという感じだったが、分岐点である国境平から日光湯元に下り始めるといよいよ笹が深くなり、笹薮をかき分けながら歩くようになっていた。手が痛い。長袖があれば良かったが、それを着るとますます暑くなりそうだ。結局、左腕にタオルを巻くことで笹が直接皮膚に当たらないようにした。

登山…道?

左下に金精道路が見える

この道は笹が深いだけではなく、(降雨時の水の浸食によって)道がえぐれている部分が何箇所もある。段差になっている箇所を降りるときに足場となる石や木の根があれば良いのだが、そういう場所ばかりではない。辛い。ストックがあれば良かったか。

登山道がえぐれている

こんなことなら登ってきたルートをそのまま降りたほうがよかった。この笹薮地獄が地図で点線ルートになっていないのが不思議だ。しかし今更引き返してルートを変更するわけにもいかない。

そんな笹薮地獄を頑張って歩き、ようやく終わりに達したが、今度は急坂を降りなければならない。辛い。膝が笑っている。ストックが欲しい。あとちょっとなのに体が動かない。

急坂を20分歩き、休み、ということを繰り返し、永遠と思われる時間が経った後、ようやくそれは終わりを迎えた。あとは平らな道を歩いていけば登山道の終点に出て、道路歩きだ。お疲れ様でした。

道路を歩いているうちにおばさん3人組に出て、「湖(湯ノ湖)はこの先にありますか」と聞かれた。湖と言われて何のことかと思ったが、湯ノ湖のことだった。地図を示して、「少し戻らないと」と答える。こんな山奥に迷い込んで来るなんて、彼女らは地図やスマホを持っているのだろうか、持っていたとして、それを読み解く能力は持ち合わせているのだろうか。わからないが、その後キャンプ場でその3人組に出会ったので、彼女らは無事に湯ノ湖にたどり着いたと推測できる。

登った時の(南側の)登山道は直接キャンプ場に繋がっていたが、こっちの(北側の)登山道は日光湯元の北側、旅館などが並ぶ中を通り抜けてバスターミナル付近へ至る。そこからキャンプ場へ戻るにはまた少し歩かないといけない。途中のビジターセンターでトイレついでに自販機がないか探すが、自販機はなかったしビジターセンター内の売店では心惹かれるような冷たい飲み物は販売されていなかった。結局キャンプ場近くまで行って休暇村前の自販機で缶飲料を買うが、ゴミ箱は設置されていないので持って帰るべきゴミが増えることになる。

キャンプ場からはほとんど人とテントが消えていた。3連休が終わるので、そりゃそうだ。代わりに鹿がいる。

連休終わりのキャンプ場

鹿

夕食のための米を水につけ、日帰り入浴ができる施設を探した。700円の安いところに行ったが、値段なりということで浴室は狭く、洗面台にはドライヤーがなかった。まあいい。昼間なら食事もできたようだが、行った時には食堂の営業は終了していた。

バスターミナル近くに無料の足湯があったので入った。自販機があったのでまた飲み物を買った。

足湯

源泉へも行ってみた。源泉のそばには温泉水による湿原とでも言うべきものが広がっていた。

源泉

源泉には中学生ぐらいの修学旅行の集団が居り、湧き出る源泉に10円玉を漬けていた。硫化水素と銅が反応して硫化銅ができるんだっけ。大学受験の前に勉強した高校化学はほとんど忘れている。

テントへ戻り、明日のことを考える。明日は東京に戻るだけだ。途中、戦場ヶ原や中禅寺湖周辺で時間を潰しても良い。日光湯元を出る前に周辺を散策したり、また足湯に行くのも良いだろう。足湯は9時に開くようなので、そうすると日光湯元を出るのは9時以降となるか。

今日の晩御飯は米と、インスタントのビーフシチューである。ビーフシチューはうまい。

本当はもっと色々考えることがあった気がするが、疲れていたので割とすぐに寝てしまった。

3日目(7月17日) 奥日光観光(?)

昨日と同じく夜中に起きたら星を見ようと思っていたが、起きた時にはすでに3時過ぎで空は明るくなっていた。やはり昨日の登山は疲れるものだった。

朝ごはんを作る。今回は、数年前の登山で使うはずだったが使われずに残っていたリゾットだ。賞味期限は2015年とかだった気がする。

足湯が開くのは9時だ。だから、9時ぐらいまではその辺を散策して、9時になったら足湯に行こう。

まずは湯ノ湖を一周する。所要時間は1時間ほどだ。散策路は平坦で歩きやすいし、木陰は涼しい。

湯ノ湖一周開始

散策路は平坦で歩きやすい

湯ノ湖や中禅寺湖は釣りが盛んで、平日だが釣りの人がいる。自分はこれまで登山やカメラ、プログラミングなど様々な趣味に手を出してきたが、釣りはやったことがない。やってみれば案外面白いのかもしれないが、自分にはこれ以上趣味にはまる金銭的・時間的余裕はない。

湖やそこから流れ出る川で、カモの親子を2組ほど目撃した。かわいいは正義だ。癒される。カメラでズームして動画に収める。

カモの親子

そうこうして日光湯元から湖を挟んで反対側、湯滝の上まで来たが、足が疲れているので下に降りて滝を正面から眺める気にはなれない。そのまま東岸を歩いて戻る。

湯滝

日光湯元へ戻り、今度は温泉神社へ赴いた。

温泉神社

神社から源泉のところに行ったらまた中学生の集団がいた。君たちは昨日もいなかったか?

源泉のある場所からは、そのまま北へ向かうハイキングコースが伸びている。そこを歩いて刈込湖・切込湖まで行こうかという考えもあった(片道1時間ぐらい)が、階段を登る足が予想以上に重い。昨日標高差1000mを10時間かけて登り、降りたのだ。無理もない。

ハイキングコース

とりあえずハイキングコースと金精道路との交点まで歩いてみたが、湯ノ湖の散策路とは違い明確な標高差がある。これはやめておいた方が良さそうだ。戻ろう。

ハイキングコース

途中まで歩いたハイキングコースには道の上に動物の糞があって、俺の中のアシㇼパさんが「オソマ!オソマ!」と言っていた。

というわけで日光湯元に戻ってきたが、まだ8時過ぎで、足湯が開くまでにまだ少し時間がある。ここはキャンプ場に戻って先に荷物をまとめた方が良いだろう。撤収だ。だるい。

テントの跡

9時になったら湖畔にある湯の湖レストハウスが開くはずなので、そこで冷たい飲み物でも頂こう。そう思っていたが、行って見たらこの日(火曜日)は定休日だった。肩を落とす。さっさとバスに乗って移動しよう。

バス停で時間を確認すると、5分くらいは足湯に浸かる時間がありそうだ。2回目の足湯に浸かり、バスに乗り込む。

バス停

この後の計画としては、駅に直行するのではなく、途中の茶屋に寄る。そこで冷たい飲み物を飲む。茶屋の候補は、戦場ヶ原の三本松と、同じく戦場ヶ原の赤沼だ。どちらに寄るか。

昨日、白根山の山頂からは、戦場ヶ原の一部が見えていた。ということは逆に戦場ヶ原の一部からは白根山が見えるということで、おそらく三本松からは白根山は見えないが赤沼からは見える。茶屋で休憩するなら白根山を眺められるところがいい。ということで赤沼に決定する。

実際にバス車内から見ると予想通り三本松からは白根山が見えず赤沼付近からは見えたが、赤沼の茶屋は定休日だった。レストハウスに続いて赤沼茶屋にまで裏切られるとは。

赤沼から見えた白根山

赤沼から見えた白根山(拡大)

赤沼茶屋「本日休業します」

こうなったらバスで三本松に戻るか、それとも竜頭ノ滝まで進んでそこの茶屋に行くか。

悩んだが、結局竜頭ノ滝の方に行くことにした。滝がある分涼しいに違いない。次のバスを待つのもだるいので30分ぐらいの散策路を歩いたが、やっぱりだるい。特に竜頭ノ滝の脇の歩道はコンクリートで舗装されていて、しかも日当たりがひどい。

散策路

ようやく竜頭の茶屋へ到着。まずアイスココアを頼んだが、喉の渇きはいまいち癒されない。もっとがっつり冷たいものが飲みたいが、あれもこれも買っていてはお金がいくらあっても足りない。茶屋ではそばを売っていて、そばのつゆは冷たいものも選べるようなので、湯葉蕎麦を頼んだ。

竜頭ノ滝

湯葉蕎麦

アイスココアと冷たい蕎麦を食べてもまだ暑い。バスに乗る前に自販機で飲み物を買った。熱中症を疑うレベルの暑さである。ペットボトルは飲む前に首筋に押し当てた。

このままバスで駅に直行して東京に戻ることもできたが、まだ日の高いうちに東京に戻っても暑いだけだろう。もうちょっと時間を潰しておきたい。いろは坂を下ると標高が下がるので暑そうだ。となると中禅寺温泉、華厳の滝周辺か。ちなみに中禅寺温泉は日光湯元の源泉からお湯を引っ張ってきているらしい。

ということで中禅寺温泉バスターミナルで下車。まずは華厳の滝を見に行く(一応以前にも見たことがあるのだが)。ただ、華厳の滝を見てもいまいち心に響かない。これは自分が富山育ちだからだろうか…。

まあ華厳の滝の無料展望所からは滝の上半分しか見えないので、もっといいポジションから見て評価しないと不公平かもしれない。しかし「いいポジション」から見るには有料のエレベーターに乗る必要があり、そこまでする気は起こらなかった。グループの観光ならともかく、一人なのに500円以上も出ない。

というわけで滝はほどほどにして、近くの自然博物館に行った。こっちは知的欲求も満たせ、冷房も効いていて良さそうだ。東武のフリーパスで入館料が割引になった。奥日光の自然と歴史をたっぷり感じ取り、今回は行っていない奥の方や、あるいは別の季節にも来たくなった。

日光自然博物館

その後はバスに乗ってそのまま駅まで行く。いろは坂のカーブは辛い。

東京に帰る前にご飯を食べておきたかったが、次の特急列車まではそんなに時間がなく、その次の特急列車は1時間後だ。駅弁を買って列車の中で食べるのが最善手か。

東武日光駅のホームには会津若松方面の快速AIZUマウントエクスプレス、JR新宿行きの特急日光、これから乗るリバティけごん、南栗橋行きの区間急行などが並んでいた。JR直通の特急列車に乗れば東京に戻ってから延々と地下鉄に乗る必要はないのだが、なにせ料金が高いのだ。なるべく東武線だけを使って東京に戻りたい。

会津若松行きの快速、南栗橋行きの区間急行

特急リバティ

JR直通特急(新宿行き)

特急リバティに乗るのは初めてだったが、トイレがバリアフリーだし車両の一角に車椅子用のスペースがある。なるほどこれが現代の特急列車か。あとは全ての座席にコンセントが付いているが、これは北陸新幹線でおなじみだったので目新しくはない(コンセントの位置は違っていたが)。

特急リバティは3両単位で分割・併結ができることが特徴だ。東武日光駅から発車したリバティけごんは3両で、下今市駅で会津方面から来たリバティ会津と併結し、6両になる。

前の座席の背には尾瀬や会津のパンフが挟まれており、旅行欲を掻き立てられた(今年の3月に東武・野岩・会津鉄道経由で会津若松に行ったばっかりなのだが)。

えきべん

そんなわけで東京に戻ってきた。蒸し暑い。


7月の登山は前哨戦のつもりで8月にもっと本格的な、日本アルプスとかに登りたいと思っていたが、これを書いている8月時点ではそのような計画を立てられていない。どうしたものか。

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