2024年振り返りと来年に向けて

2024年も色々あったので振り返りたい。去年の記事:

私生活

大きな変化はない。

計算機周り

ハードウェア

今年はガジェットからMacまで、色々買った。光回線も導入した。

プログラミング、OSS活動

引き続きLunarMLの開発を続けている。バージョン0.2.0と0.2.1を出した。

ClutTeXはStandard MLへの移植を完了させた。リリースはまだ。TeXConf 2024で話した。

Haskellについては、GHCへの貢献を続けている。今年はSIMDが(私の中で)アツかった。

執筆

技術書典16に同人誌「Haskellでの型レベルプログラミング」を出した。すでにZennで公開している内容がベースだが、書き下ろしもある。

オライリー・ジャパンから出版された「Binary Hacks Rebooted」の執筆に参加した(執筆は去年から)。

実は書泉グランデでのイベントを撮影した動画が手元にあるが、ぼかしなどの編集を加える必要があるのでまだ公開できていない。

技術記事はいろいろ書いている。Zennには今年だけで31本の記事を書いたらしい。

このブログも今年だけで30本以上の記事を書いているようだ。

私にとって何かを書くというのは、呼吸のようなものかもしれない。何かを書き続けないと生を実感できない。あるいは、ゲームでセーブするような、「自分が忘れてしまった時に復元できるようなセーブデータ」を作っている感覚かもしれない。

数学

今年はあまり外に見せられるものはやっていない。

ただ、後述するように書きたいものはいくつかあり、そのための準備をしている。来年は何か公開したい。

アウトドア

百名山としては上州武尊山に登った。

今年は本の執筆等で忙しく、あまり山には登らなかった。

天文

彗星を見た。

カメラ

メインで使っているレンズがカビたので修理に出した。

ミラーレスが欲しいなあと思ってはいるが、購入には至っていない。

2025年にやりたいこと

やりたいことはたくさんあるが、その時の気分でやりたいことをやっていたら、いつまで経っても何も完成しない。限られた時間で何かを成し遂げるには、フォーカスを定める必要がある。

そういう意味では、来年は数学文書システムの実装にある程度時間を割きたい。これについては7月に記事を書いた。2022年の振り返り記事にも書いていた(2023年にも2024年にもできていないということになるが……)。

執筆したいものもいくつかある。ブログ等の記事は普段から書いているが、そうではなく大型のネタがある。前にやった「週刊 代数的実数を作る」のような連載形式か、本のような形式を想定している。

一つ目は「作ってわかる初等解析学/計算機で実装する微積分と初等関数」だ(タイトルは仮)。HaskellやPythonなどのプログラミング言語を使って計算可能実数を実装し、三角関数などの計算法を学ぶコンテンツを作りたい。「週刊 代数的実数を作る」の解析学バージョンとも言える。

二つ目は「作ってわかるTeX言語」だ。TeXの組版以外の部分(字句解析・展開・実行)を解説しつつ実装するものを作りたい。

三つ目は浮動小数点数に関する同人誌だ。前に「浮動小数点数小話」という同人誌(電子版のみ)を作ったが、内容を拡張したい。浮動小数点数に関する数学的な定理も取り扱いたい。今年はTwoSumの証明を追いかけたりしていた:TwoSumの証明に2週間かかった(7月)が、そこで力尽きてしまった。来年はなんとか形にしたい。まあ今年書いた「Binary Hacks Rebooted」でも浮動小数点例外を取り扱ったりしたので、そこに書いた分はBinary Hacks Rebootedに譲ることになるだろう。

まあ、1年間で同人誌3本相当の執筆は厳しいので、ネタの一部は再来年以降に持ち越しになるかもしれない。


去年の記事を見ると「2024年は数学をやりたい」ということが書かれていた。しかしそれは実現していない。なかなか思ったようにはいかないものだ。

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