2024年も色々あったので振り返りたい。去年の記事:
私生活
大きな変化はない。
計算機周り
ハードウェア
今年はガジェットからMacまで、色々買った。光回線も導入した。
- XREAL Air:XREAL Airを買ってみた(8月)
- Magic Trackpad:Magic Trackpadの顛末(9月)
- 10ギガ回線:自宅に10ギガの光回線を導入した(10月)
- Mac mini:M4 Mac miniを買った(11月)
- モバイルバッテリー:モバイルバッテリーを一新した(記事は12月;買い替えたのはもうちょっと前)
プログラミング、OSS活動
引き続きLunarMLの開発を続けている。バージョン0.2.0と0.2.1を出した。
ClutTeXはStandard MLへの移植を完了させた。リリースはまだ。TeXConf 2024で話した。
Haskellについては、GHCへの貢献を続けている。今年はSIMDが(私の中で)アツかった。
執筆
技術書典16に同人誌「Haskellでの型レベルプログラミング」を出した。すでにZennで公開している内容がベースだが、書き下ろしもある。
オライリー・ジャパンから出版された「Binary Hacks Rebooted」の執筆に参加した(執筆は去年から)。
実は書泉グランデでのイベントを撮影した動画が手元にあるが、ぼかしなどの編集を加える必要があるのでまだ公開できていない。
技術記事はいろいろ書いている。Zennには今年だけで31本の記事を書いたらしい。
このブログも今年だけで30本以上の記事を書いているようだ。
私にとって何かを書くというのは、呼吸のようなものかもしれない。何かを書き続けないと生を実感できない。あるいは、ゲームでセーブするような、「自分が忘れてしまった時に復元できるようなセーブデータ」を作っている感覚かもしれない。
数学
今年はあまり外に見せられるものはやっていない。
ただ、後述するように書きたいものはいくつかあり、そのための準備をしている。来年は何か公開したい。
アウトドア
百名山としては上州武尊山に登った。
今年は本の執筆等で忙しく、あまり山には登らなかった。
天文
彗星を見た。
- 紫金山・アトラス彗星(11月)
カメラ
メインで使っているレンズがカビたので修理に出した。
- カビたレンズをどうするか(4月)
ミラーレスが欲しいなあと思ってはいるが、購入には至っていない。
2025年にやりたいこと
やりたいことはたくさんあるが、その時の気分でやりたいことをやっていたら、いつまで経っても何も完成しない。限られた時間で何かを成し遂げるには、フォーカスを定める必要がある。
そういう意味では、来年は数学文書システムの実装にある程度時間を割きたい。これについては7月に記事を書いた。2022年の振り返り記事にも書いていた(2023年にも2024年にもできていないということになるが……)。
執筆したいものもいくつかある。ブログ等の記事は普段から書いているが、そうではなく大型のネタがある。前にやった「週刊 代数的実数を作る」のような連載形式か、本のような形式を想定している。
一つ目は「作ってわかる初等解析学/計算機で実装する微積分と初等関数」だ(タイトルは仮)。HaskellやPythonなどのプログラミング言語を使って計算可能実数を実装し、三角関数などの計算法を学ぶコンテンツを作りたい。「週刊 代数的実数を作る」の解析学バージョンとも言える。
二つ目は「作ってわかるTeX言語」だ。TeXの組版以外の部分(字句解析・展開・実行)を解説しつつ実装するものを作りたい。
三つ目は浮動小数点数に関する同人誌だ。前に「浮動小数点数小話」という同人誌(電子版のみ)を作ったが、内容を拡張したい。浮動小数点数に関する数学的な定理も取り扱いたい。今年はTwoSumの証明を追いかけたりしていた:TwoSumの証明に2週間かかった(7月)が、そこで力尽きてしまった。来年はなんとか形にしたい。まあ今年書いた「Binary Hacks Rebooted」でも浮動小数点例外を取り扱ったりしたので、そこに書いた分はBinary Hacks Rebootedに譲ることになるだろう。
まあ、1年間で同人誌3本相当の執筆は厳しいので、ネタの一部は再来年以降に持ち越しになるかもしれない。
去年の記事を見ると「2024年は数学をやりたい」ということが書かれていた。しかしそれは実現していない。なかなか思ったようにはいかないものだ。