Xcode/Cocoaで始めるモダンOpenGL

モダンなOpenGLを勉強したいと思い立ったので、「OpenGL 4.0 シェーディング言語 実例で覚えるGLSLプログラミング」(原著は OpenGL 4 Shading Language Cookbook)という本で少しずつ勉強している。

OpenGL自体はグラフィックスに関するAPIなので、アプリケーションやウインドウの初期化、画像の読み込み等は各プラットフォームで使えるGUIツールキットの力を借りることになる。この本のサンプルコードではQt(キュート)を使っているが、GitHubにあるサンプルコードではGLFWを使っている。

筆者としては、Cocoaで書いているMac向けのアプリケーションでOpenGLを使いたいという目標があるため、サンプルコードもCocoaアプリケーションに組み込む形で試すことにした。 続きを読む

macOS向けのwxMaximaを自分でビルドする

wxMaxima とは、数式処理システム Maxima をGUIで使えるようにしたソフト(フロントエンド)である。Windows, macOS, Linux の各プラットフォームに対応する。Maxima のGUIフロントエンドの中では最もポピュラーかと思われる。

しかし、macOS 向けにリリースされているバイナリのバージョンは 15.04.0 (記事執筆時点)と、少々古い。そこで、最新版 (16.04.2) を自分でビルドしてみよう。

この記事は、ターミナルの操作に慣れていてソフトウエアのビルドもできる人向けとなる。wxMaxima や wxWidgets 特有の事情については記事の中でなるべく説明しているので知らなくても問題ない。

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TypeScript における let/const と control flow based type analysis

前にこのブログの記事に書いたように、TypeScript 1.4以降(ターゲットがES5の場合は1.5以降)では let/const による変数宣言ができるようになった。let は書き換え可能な変数で、const は書き換え不可能な変数だ。let 宣言と const 宣言の登場によって、var 宣言は用済みになったと言っていいだろう。

let も const もスコープに関する規則は同じなので、書き換えない変数に対して let と const のどちらを使っても違いはないはず。そう思って、個人的に書いているコードでは文字数を重視して常に let の方を使っていた。

しかし、 TypeScript 2.0 で導入された control flow based type analysis により、「書き換えない変数に対して let と const のどちらを使っても違いはない」とは言ってられなくなった。 続きを読む

Haskell (GHC) の型レベル自然数とリフレクションを試してみる

【2020年4月20日追記】GHCの型レベル自然数については、より網羅的な記事を書いた。型レベル自然数についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事も参照いただきたい:GHCの型レベル自然数を理解する【追記終わり】

最近のGHCでは、自然数をパラメーターとするデータ型を定義できる。固定長リストの長さを型に持たせるとか、行列の大きさを型に持たせるとか、そういうことができる。あるいは、自然数 m に対して Z/mZ を表す型を作ることもできる。m を素数とすればこれは有限体となる。

実際に、型レベル自然数を使って Z/mZ に相当する型を作ってみよう。(名前は FiniteField とした) 続きを読む

駅名に「地下鉄」をつけると地下鉄の駅になる

※なりません

評価のポイント

当てはまる数が多いほどポイントが高い。

  • 本物の地下鉄が近くにないこと。
  • 同じ地名を冠する地上駅が近くにあること。
  • 当該地下駅と「同じ地名を冠する地上駅」とは、それほど一体的ではないこと。
  • 地上の鉄道路線と地下の鉄道路線がある程度並走していること。

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XSLT メモ

自分の Web サイトの (X)HTML ファイルの一部を XSLT で処理しているので、それについてのメモ。

例えば、 https://miz-ar.info/math/singularity/ のソースを表示させると、要素間の空白や改行が全くないが、この「要素間の空白や改行を削除する」処理は XSLT で行なっている。エディターで編集する元ファイルには編集しやすいようにちゃんと改行やインデントが入っている。

XSLT という技術(少なくとも、現行の1.0/2.0)は HTML5 と親和性が高いとはお世辞にも言えず(具体的には、 <xsl:output> で <!DOCTYPE html> を出力するように指定できない)、これを2016年に使うのはどうなのかという心の声が聞こえるが、まあ気にしないことにする。(ちなみに、 XSLT で <!DOCTYPE html> を出力する方法自体は、“xslt html5” で検索すれば出てくる。あるいは、 about:legacy-compat を使うのでも良いだろう。)

XSLT の規格:

空白を削除する

エディターで編集するときはインデントとかの都合で要素間に空白を入れたいが、実際に使うときは要素間の空白を入れたくない場合。 <xsl:strip-space> を使うと良い。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<xsl:stylesheet xmlns:xsl="http://www.w3.org/1999/XSL/Transform" version="1.0">
  <xsl:output method="xml"
              encoding="UTF-8"
              />
  <xsl:strip-space elements="*" />
  <xsl:template match="comment()">
  </xsl:template>
  <xsl:template match="@*|node()">
    <xsl:copy>
      <xsl:apply-templates select="@*|node()"/>
    </xsl:copy>
  </xsl:template>
</xsl:stylesheet>

特定の<script>要素のsrc属性を書き換える

<script src=”main.js” /> を <script src=”main.min.js” /> に書き換える例。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<xsl:stylesheet
    xmlns:xhtml="http://www.w3.org/1999/xhtml"
    xmlns:xsl="http://www.w3.org/1999/XSL/Transform"
    version="1.0"
    >
  <xsl:output method="xml"
              encoding="UTF-8"
              />
  <xsl:template match="//xhtml:script/@src[string()='main.js']">
    <xsl:attribute name="src">main.min.js</xsl:attribute>
  </xsl:template>
  <xsl:template match="@*|node()">
    <xsl:copy>
      <xsl:apply-templates select="@*|node()"/>
    </xsl:copy>
  </xsl:template>
</xsl:stylesheet>

Catmull-Rom スプライン曲線についてのメモ

たのしい複素積分」や「わくわく解析接続」では、マウス(またはタッチ操作)の入力から曲線を構成する際に Catmull-Rom スプライン曲線を使っている。この Catmull-Rom スプライン曲線についてのメモを書いておく。あくまで備忘録であり、 Catmull-Rom スプラインを知らない人向けの記事ではない。 続きを読む

舞台探訪に行ってきたよぉ 〜高岡編〜(「ゆるゆり さん☆ハイ!」聖地巡礼)

帰省のついでに、アニメ「ゆるゆり なちゅやちゅみ!」(OVA)、「ゆるゆり なちゅやちゅみ!+」(特別編)、「ゆるゆり さん☆ハイ!」(3期)の舞台探訪(聖地巡礼)に行ってきた。
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舞台探訪に行ってきたよぉ 〜井波編〜(「ゆるゆり なちゅやちゅみ!」聖地巡礼)

最近「ゆるゆり」にハマっているので、帰省のついでに舞台探訪(聖地巡礼)的なやつに行ってきた。

まずは「ゆるゆり なちゅやちゅみ!」(OVA)に登場する、井波(現・南砺市)の閑乗寺公園から。(実家から近い&小さい頃から何回か行っていて思い出深いので) 続きを読む