TeX処理自動化」タグアーカイブ

TeX 文書の Magic Comment

この記事では、 TeX 文書におけるマジックコメントの種類と構文についてまとめてみた。

マジックコメントとは

プログラムのソースコードというのは、プログラミング言語の処理系(実行環境)向けに書かれているものである。しかし、テキストエディターなどの周辺ツールは、そのソースコードについて、処理系が必要とする以上の情報が欲しいことがある。そういう場合に、追加の情報をソースコードのコメントとして記述してやって、周辺ツールに与えてやるということがよく行われる。このようなコメントは、俗に、マジックコメントと呼ばれる。

「追加の情報」の中で典型的なものが、文字コードである。Emacs で編集されるソースコードに -*- coding: utf-8 -*- と書かれたコメントがあるのを見たことがある方も多いだろう。

(ちなみに、 Python や Ruby などの一部のスクリプト言語処理系は、マジックコメントによってファイルの文字コードを判定する場合がある。つまり、コメントとして書かれたものが処理系にとってい意味を持つ。) 続きを読む

TeX処理系の気に食わない点(0) — エラー時の挙動

明治維新で新政府がTeXを旧来の陋習として弾圧したとき、TeX使いたちはわざとTeXの使い勝手を悪くすることで難を逃れたと伝えられています。 — TeXしぐさ

↑「適当にでっち上げた嘘です」と注記しようと思ったが元ネタも適当にでっち上げた嘘だった

TeXの気に食わない点…はきっと皆さんいろいろあると思うが、ここではTeX処理系の挙動に絞った話をする。ここに書いた挙動に関しては、TeXpdfTeXXeTeXも大差はないようである。

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