2025年振り返りと来年に向けて

2025年も色々あったので振り返りたい。去年の記事は「2024年振り返りと来年に向けて」だった。

私生活

9月に子供が生まれたのと、10月にシンガポールに行ったのが今年のハイライトだ。自動車を買ったのもあった。

子供が生まれると、時間を工夫して使う必要性が高くなる。なんとかやっていきたい。

生活の変化で、スマホの使い方も少し変わった。

子供の世話をしていると、スマホに触らずに時刻等を確認したいことがある。腕時計はつけていないので、iPhoneの常時画面ONを使うようになった。以前は常時画面ONは好きではなかった。

似たような話で、自動車を運転していると、スマホを触らずに音楽の再生やメッセージの確認などをしたいことがある。Siriのような音声操作手段が便利だ。

計算機周り

ハードウェア

NASを新しくした。

MacBook Proはそろそろ買い替えたいと思いつつ、2020年に買ったIntel Macをいまだに使っている。

子供の面倒を見る都合上、Mac miniのある自室ではなく、リビングで過ごすことが増えた。つまり、Mac miniではなくMacBookを触る時間が長くなった。なので、MacBookにもう少し投資すべきなのかもしれない。

手持ちのiPhoneは14 Proで、Lightning接続である。新しいType-Cのやつが欲しいが、端子のためだけに買い替えるべきか、踏ん切りがつかない。

ソフトウェアを多様な環境で動作させるには、開発者が多様な環境を持っておく必要がある。そういう理由でWindows on Armの実機が欲しくて、LenovoのミニPCを見ているが、日本向けサイトではSnapdragon搭載のIdeaCentreが出てこない。ThinkCentreは販売されているが、性能に不安がある。まあMacでParallelsで動かすという手もあるのだが。

このほか、AirPodsを買った。

プログラミングとOSS活動

引き続きLunarMLの開発を続けている。ML Family WorkshopでLunarMLの発表をしたのがハイライトか。

ClutTeXは3月にバージョン0.7.0をリリースしたが、既知のバグがあるので新しいバージョンをリリースする必要がある。

Haskellに関しては、GHCのSIMD周りに貢献した。

執筆

技術書典18に「作ってわかるTeX言語」という同人誌を出した。

数学

コンテンツを書いているが、まだ見せられる状態ではない。後述する。

数学コンテンツを書こうとすると、勉強のため、あるいは既存の本にどういう特長があるかを確認するために、本をたくさん読む必要がある。そういうわけで、本をたくさん買った。

アウトドアや天文

今年はほとんどやっていない。子供が小さいと登山のようなアウトドアはなかなか難しい。子供がもう少し大きくなって一緒にできるようになることが希望だ。

一回、自転車で林道を走ろうと試みたことがあったが、高低差がきつくて途中で断念した。

2026年にやりたいこと

やりたいことはたくさんある。主なものは以下だ:

  • ブログをリニューアルしたい
  • 数学文書システム
  • 数学コンテンツ
  • 浮動小数点数の同人誌

ブログをリニューアルしたい

2013年ごろに開設したこのブログは2025年現在、WordPressで動かしている。10年前は学内バイトの関係でWordPressを触る動機があったのだが、今はもうない。

WordPressはコードのシンタックスハイライトや数式の対応がプラグイン頼みで、正直言って私を満足させるものではない。セキュリティーの懸念もある。なので、静的サイトジェネレーターでブログを作り直したい。

要件として、これまでの記事はそのまま読めるようにしたいので、WordPressからMarkdownに変換する手段が必要になる。以前にこんな記事を書いた:

2番目の記事の続きとして、WXRファイルからMarkdownに変換するツールを今作っているが、こだわり出すと大変なので、既存のツールで済ませられないか考えるべきだったかもしれない。

新しく使う静的サイトジェネレーターはどれがいいか。JekyllやHugoが定番か。Haskell界隈にはHakyllやSlickなどがあり、Hakyllは自分で使ったことがある。タグごとのRSS等も出したいので、ある程度リッチな機能を持つものを選ぶか、自分で実装する必要がある。

数学文書システム

「最強の数学文書システムを作りたい」みたいなことをここ数年言い続けている。

本当は今年作業を進めたかったが、ML Family Workshopで発表する関係で物事の優先順位を調整した結果、数学文書システムではなくLunarMLに力を注ぐことになった。

それでも、実装に必要な技術として「作ってわかるTeX言語」を同人誌として出したことは一歩前進だと思う。

執筆物

去年の記事で「2025年に書きたいもの」として、

  • 作ってわかる初等解析学
  • 作ってわかるTeX言語
  • 浮動小数点数の同人誌

を挙げて、このうち「作ってわかるTeX言語」は同人誌として実現した。

2026年は残りの二つを進めたい。世に出せる状態に至るかは別として。

「作ってわかる初等解析学」は少しずつ書き進めている。8月に公開した「可算選択公理を仮定しない構成的数学での実数の構成について」はその副産物だ。

AIエージェントの活用

世の中ではClaude CodeやらCodexやら、AIにコードを書かせるのが流行っている。私は正直流行に追いつけていない。

しかし、私が自由に使える時間は少なくなっている以上、趣味の開発でコーディングエージェントを活用することが合理的かつ、プログラマーとして生きていく上で不可避だろう。来年はAIコーディングエージェントを試してみたい。


今年は私の人生の節目の一つとなったことは間違いない。来年がどんな年になるかはわからないが、実りある年にしたい。

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